資料収集のきっかけとなった本⑥
- 2018/02/25
- 09:07
1977年(昭和52年)夏の『宇宙戦艦ヤマト』劇場版公開前後から起こったアニメブーム。
その公開に合わせるように、『ヤマト』関連のムックやノベライズなど出版物はいろいろ出版されていました。
幼児向けではないテレビアニメ関連本など、それまで出されていなかったので、これはうれしいことでした。
ただテレビアニメ全般を取り上げるような本は、まだ出版されてはいません。そこに『月刊マンガ少年増刊 TVアニメの世界』が刊行されたのです。
当時は、まだまだ子ども向けでしかなかったテレビまんがを、「アニメ」として研究資料的に取り上げた初めての本だったと記憶しています。
実は、これは『月刊マンガ少年』の増刊であり、同誌にはその前からテレビアニメを取り上げる「テレビアニメ この素晴らしい世界」という記事が不定期掲載されていました。
元々この雑誌は、手塚治虫さんの『火の鳥』や、松本零士さんの『ミライザーバン』、水木しげるさんや藤子不二雄さんなど私も好きなマンガ家の作品が掲載されるので読んでいました。
忘れもしない1976年12月発売の77年1月号で、いち早く『宇宙戦艦ヤマト』を中心としたアニメ特集記事を掲載したのです。
以降はタイトルを「アニメーション・ワールド」と変え、東映動画や、タツノコプロなど各製作会社を取り上げるマニアックな特集や、新作情報を取り上げてくれました。
毎回8ページから10ページのボリュームの中で、各スタッフのインタビューや作品のデータなどをコンパクトにまとめた記事は、モノクロページながら読み応えもありいつも楽しみにしていました。
(つづく)
朝日ソノラマ刊『月刊マンガ少年』1977年(昭和52年)5月号と8月号
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