「高畑勲さんを偲ぶ会」
- 2018/05/27
- 09:23
先週金曜、荻窪の杉並公会堂で行われた「高畑勲さんを偲ぶ会」に参加してきました。
それより前にスタジオジブリにて、高畑勲さんを送る会が行われていましたが、こちらはOHプロとアニドウによるものです。高畑さんは、OHプロの自主製作作品である『セロ弾きのゴーシュ』の監督を手掛けておられます。
高畑さんは、アニドウの発足にも大きな影響を与えていたそうです。
まだ国内ではアニメージョンといえばディズニーしか知られていなかった頃、ボール・グリモーの『やぶにらみの暴君』など、海外の作品の重要性を説いていたのが高畑さんでした。その影響を受け、当時各社を横断したアニメーターたちが大使館などから海外のフィルムを借りるため発足したのが、アニドウだったのです。
この日は、イタリア在住で高畑さんと交流のあった横山緑さんによる、『火垂の墓』のテーマのピアノ演奏から始まりました。
そしてアニドウの初代会長で、高畑さんと東映動画時代に同僚だった相磯嘉雄さんが、高畑さんとの思い出やご自身の歩み、アニドウ発足の頃のエピソードを披露してくれました。
続いて、高畑さんのテレビシリーズの上映です。まず初演出作品である『狼少年ケン』の「ジャングル最大の作戦」、それから『母をたずねて三千里』の第2話「ジェノバの少年マルコ」が流されました。
『狼少年ケン』は懐かしく、また『三千里』は、マルコのジェノバでの一日の中に、マルコの寂しさや健気さ、子どもらしさもさりなく描かれ、改めてこれから彼が経験する苦難の旅を思い出しました。
休憩を挟み、ピアニスト・中村力也さんのバンドによる、高畑作品の曲をジャズアレンジした素晴らしい生ライブ。『アルプスの少女ハイジ』や『母をたずねて三千里』のテーマやBGM、また高畑さんがお好きだった『やぶにらみの暴君』の劇中歌などが演奏されました。、
ゲストには、ひこねのりおさん、小田部羊一さん、才田俊次さん、片渕須直さん、西村義明さんたちが登壇され、それぞれの高畑さんとの濃密な思い出をお話しいただけました。
海外からも、追悼の映像メッセージが届き、その存在の大きさを改めて感じました。
会場も満員で、古くからのアニメ関係者やファン、海外からも多くの方が参加されていました。
この日は、高畑さんが訪問先のフランスで子どもたちと嬉しそうに主題歌を歌う映像も流され、印象的でした。
盛りだくさんの内容で時間も押していましたが、最後に奥様も静かにご挨拶され、高畑さんがもういらっしゃらないんだなという寂しさを感じました。
帰りに会場ロビーにいたパパンダの大きなぬいぐるみを前に、心の中でこれまで素晴らしい作品を見せてくださった高畑さんに改めて感謝させていただきました。

当日配布されたパンフレット

『狼少年ケン』 「ジャングル最大の作戦」ボスの原画
それより前にスタジオジブリにて、高畑勲さんを送る会が行われていましたが、こちらはOHプロとアニドウによるものです。高畑さんは、OHプロの自主製作作品である『セロ弾きのゴーシュ』の監督を手掛けておられます。
高畑さんは、アニドウの発足にも大きな影響を与えていたそうです。
まだ国内ではアニメージョンといえばディズニーしか知られていなかった頃、ボール・グリモーの『やぶにらみの暴君』など、海外の作品の重要性を説いていたのが高畑さんでした。その影響を受け、当時各社を横断したアニメーターたちが大使館などから海外のフィルムを借りるため発足したのが、アニドウだったのです。
この日は、イタリア在住で高畑さんと交流のあった横山緑さんによる、『火垂の墓』のテーマのピアノ演奏から始まりました。
そしてアニドウの初代会長で、高畑さんと東映動画時代に同僚だった相磯嘉雄さんが、高畑さんとの思い出やご自身の歩み、アニドウ発足の頃のエピソードを披露してくれました。
続いて、高畑さんのテレビシリーズの上映です。まず初演出作品である『狼少年ケン』の「ジャングル最大の作戦」、それから『母をたずねて三千里』の第2話「ジェノバの少年マルコ」が流されました。
『狼少年ケン』は懐かしく、また『三千里』は、マルコのジェノバでの一日の中に、マルコの寂しさや健気さ、子どもらしさもさりなく描かれ、改めてこれから彼が経験する苦難の旅を思い出しました。
休憩を挟み、ピアニスト・中村力也さんのバンドによる、高畑作品の曲をジャズアレンジした素晴らしい生ライブ。『アルプスの少女ハイジ』や『母をたずねて三千里』のテーマやBGM、また高畑さんがお好きだった『やぶにらみの暴君』の劇中歌などが演奏されました。、
ゲストには、ひこねのりおさん、小田部羊一さん、才田俊次さん、片渕須直さん、西村義明さんたちが登壇され、それぞれの高畑さんとの濃密な思い出をお話しいただけました。
海外からも、追悼の映像メッセージが届き、その存在の大きさを改めて感じました。
会場も満員で、古くからのアニメ関係者やファン、海外からも多くの方が参加されていました。
この日は、高畑さんが訪問先のフランスで子どもたちと嬉しそうに主題歌を歌う映像も流され、印象的でした。
盛りだくさんの内容で時間も押していましたが、最後に奥様も静かにご挨拶され、高畑さんがもういらっしゃらないんだなという寂しさを感じました。
帰りに会場ロビーにいたパパンダの大きなぬいぐるみを前に、心の中でこれまで素晴らしい作品を見せてくださった高畑さんに改めて感謝させていただきました。

当日配布されたパンフレット

『狼少年ケン』 「ジャングル最大の作戦」ボスの原画
- 関連記事