高橋信也さんの絵画展示

　先週末、西武池袋線中村橋にある練馬区立美術館に行ってきました。
　５月２７日まで行われていた、「第３８回緑芽会展」を見るためです。
　緑芽会展とは、東映動画のＯＢたちが自作を持ち寄り定期的に開く作品展示会です。今回で３８回ということで、３０年以上続けられているのです。
　アニメーターや背景美術、演出家、そして撮影など様々なセクション出身の方々が、思い思いの風景画や人物画、抽象画などの作品を出展されていました。以前は、小田部羊一さんや、奥山玲子さんも出展されていたそうです。
　今回は、『魔法のマコちゃん』や『ヤマトよ永遠に』などでおなじみの高橋信也さんにお報せをいただきました。
　高橋さんは、人物画を３点出展されていました。アニメのキャラクターとはタッチはまったく違いますが、描かれている女性像は品の良い暖かな雰囲気をまとった姿で、さすがは名手、高橋信也さんと惚れ惚れさせられました。
　今も、挿絵やアニメーションと並行して、絵画も続けていらっしゃるそうです。
　「絵って、ずっと続けていなきゃだめなんですよ」と微笑みを浮かべながらおっしゃる姿に、ご自身の絵を追求されるプロフェッショナルの凄みも感じました。
　その他にも美術監督の伊藤英治さんの抽象画など味のある作品が展示され、一つ一つの作品にじっくりと見入ってしまいました。
　改築前の旧東映動画社屋が描かれた絵は雰囲気もよく、訪れていた頃を懐かしく思い出しました。
　今回は、偶然高橋さんを訪ねて、岡迫亘弘さんや宇田川一彦さん、杉井興治さんもいらっしゃり、久しぶりにいろいろお話させていただきました。
　岡迫さんと宇田川さんは、現在ＭＬＢのエンゼルスで活躍中の大谷翔平選手を応援しているそうです。宇田川さんは、「やっと俺の後を継ぐ、長身の美男子が出てきたよな」などと冗談を言って笑っておられました。宇田川さんも背が高いのですが、大谷選手は同じくらいの身長なんだそうです。
　岡迫さんも、「大谷って『巨人の星』の星飛雄馬のような目をしているんだよ。本当、いい顔してるんだよね」と、おっしゃっていました。海外で活躍する若者の姿が、とても嬉しそうでした。
　杉井さんからは、今日は宮本貞雄さんもいらっしゃる予定でしたが、急用が入ってだめになったとのことでした。
　高橋信也さん、岡迫亘弘さん、宇田川一彦さん、杉井興治さんというレジェンド、そして緑芽会の皆さん、今もお元気で活躍されているのが嬉しくなった日でした。


高橋信也さんの作品3点「素描Ⅰ」「素描Ⅱ」「素描Ⅲ」


自作を前に立っていただきました


岡迫さんと高橋さんです