日本初の青年漫画誌誕生秘話『ルーザーズ』
- 2018/07/01
- 11:16
吉本浩二さんの新作、『ルーザーズ ~日本初の青年漫画誌の誕生~』第1巻が出ています。
双葉社『漫画アクション』で月一連載されている作品です。
吉本さんといえば、『ブラックジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~』(原作/宮崎克)でマンガファンにはおなじみですが、今回は『週刊漫画アクション』を創刊した編集者、清水文人さんたちの物語です。
アニメファンが『漫画アクション』の存在を意識したのは、『ルパン三世』の最初のテレビシリーズでした。
オープニングに、原作者のモンキー・パンチさんのお名前とともに、「連載 weekly漫画アクション」と出ていたので、再放送で記憶に刷り込まれていたのです。
モンキー・パンチさんの原作は、新書判のバワァコミックスで読んでいました。小粋で洒落ていて、ちょっとエッチな内容もセンス良く、アニメとは別の大人の世界の魅力がありました。残念だったのは、紙質がちょと悪く単色刷りでしたので、カラーページの色がつぶれてたことでした。
中学になると、小島剛夕さんの作品が好きになり、『子連れ狼』(原作/小池一雄)などで、アクションコミックスを知りました。
その頃から、いっぱしのマンガファン気取りでしたので、書店で少女マンガから青年マンガまで、とにかく面白い作品を探すのが日課になっていました。
そんな時、『じゃりん子チエ』(はるき悦巳)や『がんばれタブチくん』(いしいひさいち)の単行本に出会ったのです。こちらも、それまでの少年マンガにも青年マンガにもなかった新しい作品で、その魅力に引き込まれました。
後にアニメ化されたことも、うれしいことでした。『クレヨンしんちゃん』(臼井儀人)など、その後も様々な作品がアニメ化されているのも、『漫画アクション』の特徴でしょう。
その頃は、まだビデオもテレビゲームもない娯楽の少ない時代でしたから、買った本は隅から隅まで読んでいました。そこで、面白いと思ったコミックスの奥付けの発行人の欄に書かれていた、清水文人さんのお名前も覚えていたのです。
清水さんは元々は文学青年で、まだ子ども向けか大人向けのマンガ誌しかなかった頃、あらたな青年読者層に向けてマンガ誌を立ち上げた方です。
その創刊までのエピソードをじっくりと描いてくれる、『ルーザーズ』は読み応えがあります。
第1巻では、後にモンキー・パンチを名乗られる、加藤さんとの出会いが描かれます。このペンネームになった経緯は初めて知りました。
2巻では、『柔侠伝』シリーズを描いたもう一人の『漫画アクション』を代表するマンガ家、バロン吉元さんの物語が始まるようです。
日本初の青年漫画誌がどのように立ち上げられていったのか。今から続刊が楽しみです。

双葉社アクションコミックス『ルーザーズ ~日本初の青年漫画誌の誕生~』第1巻 吉本浩二著
タイトルには、「敗者だち」という意味も込められているのでしょうか。今後の展開が気になります。
双葉社『漫画アクション』で月一連載されている作品です。
吉本さんといえば、『ブラックジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~』(原作/宮崎克)でマンガファンにはおなじみですが、今回は『週刊漫画アクション』を創刊した編集者、清水文人さんたちの物語です。
アニメファンが『漫画アクション』の存在を意識したのは、『ルパン三世』の最初のテレビシリーズでした。
オープニングに、原作者のモンキー・パンチさんのお名前とともに、「連載 weekly漫画アクション」と出ていたので、再放送で記憶に刷り込まれていたのです。
モンキー・パンチさんの原作は、新書判のバワァコミックスで読んでいました。小粋で洒落ていて、ちょっとエッチな内容もセンス良く、アニメとは別の大人の世界の魅力がありました。残念だったのは、紙質がちょと悪く単色刷りでしたので、カラーページの色がつぶれてたことでした。
中学になると、小島剛夕さんの作品が好きになり、『子連れ狼』(原作/小池一雄)などで、アクションコミックスを知りました。
その頃から、いっぱしのマンガファン気取りでしたので、書店で少女マンガから青年マンガまで、とにかく面白い作品を探すのが日課になっていました。
そんな時、『じゃりん子チエ』(はるき悦巳)や『がんばれタブチくん』(いしいひさいち)の単行本に出会ったのです。こちらも、それまでの少年マンガにも青年マンガにもなかった新しい作品で、その魅力に引き込まれました。
後にアニメ化されたことも、うれしいことでした。『クレヨンしんちゃん』(臼井儀人)など、その後も様々な作品がアニメ化されているのも、『漫画アクション』の特徴でしょう。
その頃は、まだビデオもテレビゲームもない娯楽の少ない時代でしたから、買った本は隅から隅まで読んでいました。そこで、面白いと思ったコミックスの奥付けの発行人の欄に書かれていた、清水文人さんのお名前も覚えていたのです。
清水さんは元々は文学青年で、まだ子ども向けか大人向けのマンガ誌しかなかった頃、あらたな青年読者層に向けてマンガ誌を立ち上げた方です。
その創刊までのエピソードをじっくりと描いてくれる、『ルーザーズ』は読み応えがあります。
第1巻では、後にモンキー・パンチを名乗られる、加藤さんとの出会いが描かれます。このペンネームになった経緯は初めて知りました。
2巻では、『柔侠伝』シリーズを描いたもう一人の『漫画アクション』を代表するマンガ家、バロン吉元さんの物語が始まるようです。
日本初の青年漫画誌がどのように立ち上げられていったのか。今から続刊が楽しみです。

双葉社アクションコミックス『ルーザーズ ~日本初の青年漫画誌の誕生~』第1巻 吉本浩二著
タイトルには、「敗者だち」という意味も込められているのでしょうか。今後の展開が気になります。
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