『科学忍者隊ガッチャマン』ミニカードと原画
- 2018/07/22
- 10:54
ミニカードは、1970年代のテレビっ子には欠かせないアイテムでした。
そもそもの始まりはカルビーの「仮面ライダー・スナック」でしたから、当初、特撮ヒーロー系を集めるファンは多かったと思います。
子どもたちにとって、ヒーローや怪人たちの写真が印刷されたカードは魅力的なものでした。裏面に印刷された番号から、それを揃えようとみんな熱くなったものです。
年月が経つと、特撮系カードは撮影時のオフショットなど貴重な写真も多く、資料としても価値があったことが分かります。
ただアニメ系のミニカードは、特撮ほど熱心なファンはいませんでした。オフショットなどありませんし、アニメ本編とは違う描き起こしの絵は、あまり魅力的に感じませんでした。
時には本編フィルムやセル画を使用した、ミニカードもありました。これがテレビまんが好きの子どもには貴重でした。おこずかいで、テレビ放映でしか見ることの出来なかったアニメの絵を手に入れることができたのです。
私も駄菓子屋に通っては買い集め、アルバムホルダーが当たればそれに番号順に揃えていました。
和泉の『科学忍者隊ガッチャマン』ミニカードは、本編のフィルムを多用してくれたので、特に大切なものでした。幾度となく見返していたので、絵柄もほぼ覚えていたくらいです。カードでみると、背景美術も派手な色を使いながら落ち着いた画面で、その色彩感覚からも影響を受けました。
その後、アニメブームを経てセル画など制作資料が流通し始めると、私も直筆の原動画を探すようになります。しかし大半はブーム以降の作品で、70年代のものは殆ど見かけませんでした。
そうして30年、40年と探し続けていると、不思議な事も起こります。まとめて入手した中に探していたかつての作品の原画が混じっていたり、ひょんなことで同カットの原画を10年くらい経て別々の店で見つけたりと、思いもしなかったことが多々ありました。
『科学忍者隊ガッチャマン』のミニカードになったカットの原画も、たまたま入手することができました。原画を手にしたとき、これはあのミニカードと同じ絵だとすぐ気づき興奮しました。
シリーズ初期の第6話「ミニ・ロボット大作戦」の、修正原画です。
もちろんこれは、主人公のガッチャマンが描かれたものではありません。ですが、子どもの頃大事にしていたミニカードの図案になったカットの原画を、まさか何十年も後に手に入れることができるとは思いもしませんでした。作画監督による、原画修正です。当時の作監は宮本貞雄さんですが、筆圧からするとこれは吉田竜夫さんかもしれません。
例えギャラクターの一隊長であっても、その力強い描線は惚れ惚れします。
長年アニメファンを続けていると、こんな思いもしなかった邂逅もあります。そのような幸運にはいつも感謝するばかりなのです。

和泉ミニカード『科学忍者隊ガッチャマン』63番

第6話「ミニ・ロボット大作戦」に登場したギャラクター隊長。鉛筆線なのにこの迫力です。
そもそもの始まりはカルビーの「仮面ライダー・スナック」でしたから、当初、特撮ヒーロー系を集めるファンは多かったと思います。
子どもたちにとって、ヒーローや怪人たちの写真が印刷されたカードは魅力的なものでした。裏面に印刷された番号から、それを揃えようとみんな熱くなったものです。
年月が経つと、特撮系カードは撮影時のオフショットなど貴重な写真も多く、資料としても価値があったことが分かります。
ただアニメ系のミニカードは、特撮ほど熱心なファンはいませんでした。オフショットなどありませんし、アニメ本編とは違う描き起こしの絵は、あまり魅力的に感じませんでした。
時には本編フィルムやセル画を使用した、ミニカードもありました。これがテレビまんが好きの子どもには貴重でした。おこずかいで、テレビ放映でしか見ることの出来なかったアニメの絵を手に入れることができたのです。
私も駄菓子屋に通っては買い集め、アルバムホルダーが当たればそれに番号順に揃えていました。
和泉の『科学忍者隊ガッチャマン』ミニカードは、本編のフィルムを多用してくれたので、特に大切なものでした。幾度となく見返していたので、絵柄もほぼ覚えていたくらいです。カードでみると、背景美術も派手な色を使いながら落ち着いた画面で、その色彩感覚からも影響を受けました。
その後、アニメブームを経てセル画など制作資料が流通し始めると、私も直筆の原動画を探すようになります。しかし大半はブーム以降の作品で、70年代のものは殆ど見かけませんでした。
そうして30年、40年と探し続けていると、不思議な事も起こります。まとめて入手した中に探していたかつての作品の原画が混じっていたり、ひょんなことで同カットの原画を10年くらい経て別々の店で見つけたりと、思いもしなかったことが多々ありました。
『科学忍者隊ガッチャマン』のミニカードになったカットの原画も、たまたま入手することができました。原画を手にしたとき、これはあのミニカードと同じ絵だとすぐ気づき興奮しました。
シリーズ初期の第6話「ミニ・ロボット大作戦」の、修正原画です。
もちろんこれは、主人公のガッチャマンが描かれたものではありません。ですが、子どもの頃大事にしていたミニカードの図案になったカットの原画を、まさか何十年も後に手に入れることができるとは思いもしませんでした。作画監督による、原画修正です。当時の作監は宮本貞雄さんですが、筆圧からするとこれは吉田竜夫さんかもしれません。
例えギャラクターの一隊長であっても、その力強い描線は惚れ惚れします。
長年アニメファンを続けていると、こんな思いもしなかった邂逅もあります。そのような幸運にはいつも感謝するばかりなのです。

和泉ミニカード『科学忍者隊ガッチャマン』63番

第6話「ミニ・ロボット大作戦」に登場したギャラクター隊長。鉛筆線なのにこの迫力です。
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- テーマ:懐かしいアニメ作品
- ジャンル:アニメ・コミック
- カテゴリ:ミニカードの時代
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