常田富士男さんに感謝
- 2018/07/30
- 22:24
俳優の常田富士男さんが、7月18日に81歳で亡くなられました。
常田さんは、黒澤明監督の『赤ひげ』や、テレビドラマ黎明期の『バス通り裏』から出演された名バイブレーヤーです。アニメでも『天空の城ラピュタ』のポムじいさんや、『まえがみ太郎』の川で身動きが取れなくなったくじらなどが印象的でした。ただアニメファンには、なにより『まんが日本昔ばなし』での名演が忘れられません。
『まんが日本昔ばなし』は1975年(昭和50年)に放映開始され、9月にいったん終了します。ですが終了後の反響も大きく、再び1976年(昭和51年)1月からシリーズが再開され、1994年3月に全国ネットでは終了しました。その後ローカル放送として続きましたが、新作の放映は9月で終わったのです。
私にとっても毎週土曜の19時からは、あの主題歌と龍に乗った子どものオープニングがおなじみでした。
この『まんが日本昔ばなし』で声を演じたのが、常田さんと市原悦子さんのお二人でした。毎回のエピソードをすべて二人で演じられることは、通常のアニメでは考えられません。ただお二人の声は、見るものに違和感も無く包み込むような語りでした。
なにより毎回お二人が演じられると、どんな絵柄であってもその物語に自然と引き込まれたのです。
よくよく考えてみますと、毎回のエピソードに登場する男役の殆どは常田さんで、女役は市原さんなのです。
放送は全952回とのことですから、常田さんは各話3人以上の男性役を演じられたとすれば、3000人弱のアニメキャラクターを演じた計算です。
これは、演じたキャラクターの数から言っても、日本一になるのではないでしょうか。
滑稽話や怪談、悲劇、ほのぼのしたお話など、様々なエピソードに合わせた落ち着いた淡々とした語りは、今も忘れられません。
毎回、昔話のエピソードに合わせて絵柄も変わります。ですが、そこに常田さんと市原さんの語りが入れば、いつも『まんが日本昔ばなし』のおなじみの世界になっていました。
『まんが日本昔ばなし』は、常田さんと市原さんなしでは成立しないシリーズでした。
昔ばなしの世界を市原さんと語り続けてくださった常田富士男さんに、改めて感謝いたします。

映画テレビマガジン『まんが日本昔ばなし』1~4(秋田書店刊)
常田さんは、黒澤明監督の『赤ひげ』や、テレビドラマ黎明期の『バス通り裏』から出演された名バイブレーヤーです。アニメでも『天空の城ラピュタ』のポムじいさんや、『まえがみ太郎』の川で身動きが取れなくなったくじらなどが印象的でした。ただアニメファンには、なにより『まんが日本昔ばなし』での名演が忘れられません。
『まんが日本昔ばなし』は1975年(昭和50年)に放映開始され、9月にいったん終了します。ですが終了後の反響も大きく、再び1976年(昭和51年)1月からシリーズが再開され、1994年3月に全国ネットでは終了しました。その後ローカル放送として続きましたが、新作の放映は9月で終わったのです。
私にとっても毎週土曜の19時からは、あの主題歌と龍に乗った子どものオープニングがおなじみでした。
この『まんが日本昔ばなし』で声を演じたのが、常田さんと市原悦子さんのお二人でした。毎回のエピソードをすべて二人で演じられることは、通常のアニメでは考えられません。ただお二人の声は、見るものに違和感も無く包み込むような語りでした。
なにより毎回お二人が演じられると、どんな絵柄であってもその物語に自然と引き込まれたのです。
よくよく考えてみますと、毎回のエピソードに登場する男役の殆どは常田さんで、女役は市原さんなのです。
放送は全952回とのことですから、常田さんは各話3人以上の男性役を演じられたとすれば、3000人弱のアニメキャラクターを演じた計算です。
これは、演じたキャラクターの数から言っても、日本一になるのではないでしょうか。
滑稽話や怪談、悲劇、ほのぼのしたお話など、様々なエピソードに合わせた落ち着いた淡々とした語りは、今も忘れられません。
毎回、昔話のエピソードに合わせて絵柄も変わります。ですが、そこに常田さんと市原さんの語りが入れば、いつも『まんが日本昔ばなし』のおなじみの世界になっていました。
『まんが日本昔ばなし』は、常田さんと市原さんなしでは成立しないシリーズでした。
昔ばなしの世界を市原さんと語り続けてくださった常田富士男さんに、改めて感謝いたします。

映画テレビマガジン『まんが日本昔ばなし』1~4(秋田書店刊)