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宇宙魔神ダイケンゴー』が昭和53年(1978年)7月28日にテレビ朝日系でスタートして、今年で40年を迎えました。
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宇宙魔神ダイケンゴー』は、ジャンル的にいえは当時流行の巨大ロボットアニメ作品です。ただ先行していた東映動画の『マジンガーZ』や『大空魔竜ガイキング』、『超人戦隊バラタック』や、『超電磁マシーン ボルテスV』(東映本社/製作)、『無敵鋼人ダイターン3』などの日本サンライズ作品とも違った印象でした。
どちらかというと、前年3月まで放映された日本アニメ企画の『ブロッカー軍団Ⅳマシーンブラスター』に似ている雰囲気だったのです。この頃はまだアニメにはさほど詳しくなかった頃ですが、そう感じていました。
それは、両作品ともタツノコプロ出身のスタッフがメインに参加していたからでしょう。
吉田竜夫さんが前年の1977年9月5日に亡くなられています。会社を牽引していたカリスマ創業者を失う前後から、同社を支えてきた主要スタッフが次々に離脱していました。
そのため、他社からもタツノコテイストのするアニメが出始めていたのです。
ハードなストーリー。どこかギャグ的要素を持つ敵側の布陣。色彩豊かなのに奥行きのある美術。派手な色彩と迫力ある特効。リアルな劇画調作画など、タツノコ作品でしか見ることのできなかった個性が、他社作品にも出始めていました。
私は、これらの“タツノコテイスト”の作品を、当時「タツ・マゴ」作品と呼んでいました。本家ではありませんが、どこかしらタツノコの匂いがしましたので、そう感じていたのです。
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宇宙魔神ダイケンゴー』は、その中でも特にタツノコ色は強いものでした。生き別れの兄が正体を隠して主人公を助けるのは、『マッハGOGOGO』の世界です。敵側のロボット司令は、『新造人間キャシャーン』に出てくるブライキングボスのギャグ版のようです。
企画は鳥海尽三さんで、原作は酒井あきよしさん。プロデューサーは陶山智さん。メインキャラクターは高橋資祐さんですし、メカデザインは大河原邦男さんです。
美術設定は中村光毅さんで色彩設定は岡嶋国敏さん。音響監督は本田保則さん、監督は八尋旭こと案納正美さんと、タツノコプロ黄金期のスタッフが勢ぞろいしていたのです。作画監督では井口忠一さんが奮闘され、原画にも二宮常雄さんや湖川滋さん、大剣吾こと須田正己さんも参加されていました。
私の住んでいた地方では毎週金曜17時からの時間帯だったため、毎回は見ることができませんでした。ただライガーなど高橋資祐さんの端正なキャラクターが好きでしたので、楽しみにしていました。
放映開始から40年を迎え、改めて懐かしい『
宇宙魔神ダイケンゴー』を思い出しました。
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魅力あふれる「タツ・マゴ」作品 その5
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