60年ぶりのヒーロー復活!『スーパーゼット』第2巻
- 2018/08/09
- 21:10
今年2月に、同人復刻された『スーパーゼット』(原作/宮川一郎 絵/天馬正人)の第2巻が早くも刊行されました。
『スーパーゼット』は、講談社の老舗雑誌『少年クラブ』に、1959年(昭和34年)7月号から連載された作品です。原作の宮川一郎さんは、和製スーパーヒーローの元祖『スーパージャイアンツ』の原作者でもあります。
宇津井健さん主演でおなじみの映画『スーパージャイアンツ』シリーズは、1957年(昭和32年)7月に新東宝系で第一作『鋼鉄の巨人』が公開され、大人気となりました。
その後、『続鋼鉄の巨人』、『鋼鉄の巨人 怪星人の魔城』、『鋼鉄の巨人 地球滅亡寸前』、『スーパージャイアンツ 人工衛星と人類の破滅』、『スーパージャイアンツ 宇宙艇と人工衛星の激突』、『スーパージャイアンツ 宇宙怪人出現』、『続スーパージャイアンツ 悪魔の化身』、『続スーパージャイアンツ 毒蛾王国』と、1959年(昭和34年)6月までの間に9作が公開されました。
この2年の間ほとんど毎月公開された時期もあり、当時の人気の凄さが分かるようです。
天馬さんも、『スーパージャイアンツ 怪星人の逆襲』など描きおろし単行本を富士見出版社で手掛けています。このコンビが新たに生み出したヒーローが、『スーパーゼット』なのです。時期的に、『スーパージャイアンツ』が終って入れ替わるように誕生しました。
『スーパーゼット』は、『少年クラブ』1961年9月号まで2年間連載されました。
当時かなりの人気でしたが、これまで単行本にはなっていませんでした。それがアップルBOXクリエートの地道な掲載誌の探求、そして印刷物からの丁寧な原稿修正作業で見事にまとめられたのです。
第二巻では、雪山に突如出現し暴れる獣人を描く「雪男の秘密編」、謎の秘密結社の暗躍から舞台を有尾人と恐竜の共存する島に移すスペクタクル巨編「レッドホーク編」。危険な毒ぐもがサーカスで蠢く不気味な幕開けの「毒ぐもタルタゴス編」の三篇が収録されています。
「雪男の秘密」では、獣人が2体登場し、良い獣人と悪い獣人の存在が人々を混乱させるのですが、この善悪2体の獣人の設定は1966年(昭和41年)に公開された、『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』に先行しているようにも感じます。
また「レッドホーク編」は、謎の怪人が深夜の街で少年を脅かすという、天馬さんがお好きだった『少年探偵団』のようなプロローグで、ノって描いていることがわかります。
「毒ぐもタルタゴス編」はエピソードの途中です。いよいよ巨大な毒ぐもタルタゴスも出現し、これからどうなっていくのか、3巻以降の展開がまた楽しみです。

アップルBOXクリエート刊『スーパーゼット』第2巻
神保町の夢野書店や、まんだらけでも委託販売されています。
■『スーパーゼット』関連記事
60年の時を経て、あのヒーローが帰ってきた!
2018年2月24日
http://animenikansya.blog.fc2.com/blog-entry-484.html
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宇津井健さん主演でおなじみの映画『スーパージャイアンツ』シリーズは、1957年(昭和32年)7月に新東宝系で第一作『鋼鉄の巨人』が公開され、大人気となりました。
その後、『続鋼鉄の巨人』、『鋼鉄の巨人 怪星人の魔城』、『鋼鉄の巨人 地球滅亡寸前』、『スーパージャイアンツ 人工衛星と人類の破滅』、『スーパージャイアンツ 宇宙艇と人工衛星の激突』、『スーパージャイアンツ 宇宙怪人出現』、『続スーパージャイアンツ 悪魔の化身』、『続スーパージャイアンツ 毒蛾王国』と、1959年(昭和34年)6月までの間に9作が公開されました。
この2年の間ほとんど毎月公開された時期もあり、当時の人気の凄さが分かるようです。
天馬さんも、『スーパージャイアンツ 怪星人の逆襲』など描きおろし単行本を富士見出版社で手掛けています。このコンビが新たに生み出したヒーローが、『スーパーゼット』なのです。時期的に、『スーパージャイアンツ』が終って入れ替わるように誕生しました。
『スーパーゼット』は、『少年クラブ』1961年9月号まで2年間連載されました。
当時かなりの人気でしたが、これまで単行本にはなっていませんでした。それがアップルBOXクリエートの地道な掲載誌の探求、そして印刷物からの丁寧な原稿修正作業で見事にまとめられたのです。
第二巻では、雪山に突如出現し暴れる獣人を描く「雪男の秘密編」、謎の秘密結社の暗躍から舞台を有尾人と恐竜の共存する島に移すスペクタクル巨編「レッドホーク編」。危険な毒ぐもがサーカスで蠢く不気味な幕開けの「毒ぐもタルタゴス編」の三篇が収録されています。
「雪男の秘密」では、獣人が2体登場し、良い獣人と悪い獣人の存在が人々を混乱させるのですが、この善悪2体の獣人の設定は1966年(昭和41年)に公開された、『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』に先行しているようにも感じます。
また「レッドホーク編」は、謎の怪人が深夜の街で少年を脅かすという、天馬さんがお好きだった『少年探偵団』のようなプロローグで、ノって描いていることがわかります。
「毒ぐもタルタゴス編」はエピソードの途中です。いよいよ巨大な毒ぐもタルタゴスも出現し、これからどうなっていくのか、3巻以降の展開がまた楽しみです。

アップルBOXクリエート刊『スーパーゼット』第2巻
神保町の夢野書店や、まんだらけでも委託販売されています。
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