さくらももこさんに感謝
- 2018/09/08
- 09:41
『ちびまる子ちゃん』の原作者、さくらももこさんが8月15日に53歳で亡くなられました。
『ちびまる子ちゃん』は、1986年『りぼん』で連載が始まり、1990年1月よりテレビアニメ化されました。いったん1992年9月に終了しますが、1995年からは第2シリーズが開始され、現在も放映は続いています。
そのほかマンガ作品では1997年アニメ化された『コジコジ』や、『永沢君』、シュールな『神のちから』などがあります。またエッセイ集として、『もものかんづめ』や『さるのこしかけ』、『たいのおかしら』、『まるこだった』などもベストセラーになっています。
自ら企画・取材・執筆された盛りだくさんの個人誌『富士山』も、当時話題になりました。
『ちびまる子ちゃん』は、りぼんコミックスで単行本が刊行されて始めて知りました。それまでの少女マンガとはテイストが異なり、視点が独特で日常の生活がテーマでもこんなにも面白おかしくなるのかと、驚いた覚えがあります。
世代も近かったため、流行ったものやアイドルの話題なども懐かしく、楽しんで読んでいました。
子どもの頃は何気ない普段の生活のなかにも、ちょっとだ点を変えると様々な不思議や不条理に感じることが誰にでもあるものです。それを取り上げ、見事に面白い作品にしておられたさくらさんの才能には感嘆していました。
『もものかんずめ』などのエッセイ集では、シニカルな感性がさらに研ぎ澄まされているようでした。文章になるとその世界はさらに拡がり、新刊が出るのがいつも楽しみでした。
最初の『ちびまる子ちゃん』のアニメ化の際、監修の芝山努さんと初顔合わせし、さくらさんがこれまでお好きだったアニメタイトルをあげると、芝山さんに「みんな、オレがやった作品だ」と言われたというエピソードは今でも覚えています。多分さくらさんは、『ど根性ガエル』や『ガンバの冒険』、『元祖天才バカボン』あたりを挙げられたのではないでしょうか。
私もこれらの芝山さんの作品が好きでしたので、さくらさんが『ちびまる子ちゃん』のアニメ化を芝山さんが担当されることをどれだけ喜ばれたか分かる気がしました。
『ちびまる子ちゃん』のアニメでは、原作以外のエピソードも多数制作されています。ただ、原作者のさくらさんが監修され、アニメオリジナルであってもその世界から逸脱することはありませんでした。永沢くんの家が火事にあった話は、アニメではその後も時々出てくるのも、そのためだったのでしょう。
『ちびまる子ちゃん』は、単なるノスタルジーだけの作品ではありません。日常の出来事から子どもが感じることや違和感。どの時代にも共通する思いや喜びなどを描いたからこそ、今も多くの世代に共感を得ているのでしょう。私もシニカルに笑い、自分自身の世界に生きている野口さんが、好みでした。
素敵な『ちびまる子ちゃん』という作品を描き出してくださった、さくらももこさんに感謝いたします。

テレビアニメ『ちびまる子ちゃん』レイアウト修正より
『ちびまる子ちゃん』は、1986年『りぼん』で連載が始まり、1990年1月よりテレビアニメ化されました。いったん1992年9月に終了しますが、1995年からは第2シリーズが開始され、現在も放映は続いています。
そのほかマンガ作品では1997年アニメ化された『コジコジ』や、『永沢君』、シュールな『神のちから』などがあります。またエッセイ集として、『もものかんづめ』や『さるのこしかけ』、『たいのおかしら』、『まるこだった』などもベストセラーになっています。
自ら企画・取材・執筆された盛りだくさんの個人誌『富士山』も、当時話題になりました。
『ちびまる子ちゃん』は、りぼんコミックスで単行本が刊行されて始めて知りました。それまでの少女マンガとはテイストが異なり、視点が独特で日常の生活がテーマでもこんなにも面白おかしくなるのかと、驚いた覚えがあります。
世代も近かったため、流行ったものやアイドルの話題なども懐かしく、楽しんで読んでいました。
子どもの頃は何気ない普段の生活のなかにも、ちょっとだ点を変えると様々な不思議や不条理に感じることが誰にでもあるものです。それを取り上げ、見事に面白い作品にしておられたさくらさんの才能には感嘆していました。
『もものかんずめ』などのエッセイ集では、シニカルな感性がさらに研ぎ澄まされているようでした。文章になるとその世界はさらに拡がり、新刊が出るのがいつも楽しみでした。
最初の『ちびまる子ちゃん』のアニメ化の際、監修の芝山努さんと初顔合わせし、さくらさんがこれまでお好きだったアニメタイトルをあげると、芝山さんに「みんな、オレがやった作品だ」と言われたというエピソードは今でも覚えています。多分さくらさんは、『ど根性ガエル』や『ガンバの冒険』、『元祖天才バカボン』あたりを挙げられたのではないでしょうか。
私もこれらの芝山さんの作品が好きでしたので、さくらさんが『ちびまる子ちゃん』のアニメ化を芝山さんが担当されることをどれだけ喜ばれたか分かる気がしました。
『ちびまる子ちゃん』のアニメでは、原作以外のエピソードも多数制作されています。ただ、原作者のさくらさんが監修され、アニメオリジナルであってもその世界から逸脱することはありませんでした。永沢くんの家が火事にあった話は、アニメではその後も時々出てくるのも、そのためだったのでしょう。
『ちびまる子ちゃん』は、単なるノスタルジーだけの作品ではありません。日常の出来事から子どもが感じることや違和感。どの時代にも共通する思いや喜びなどを描いたからこそ、今も多くの世代に共感を得ているのでしょう。私もシニカルに笑い、自分自身の世界に生きている野口さんが、好みでした。
素敵な『ちびまる子ちゃん』という作品を描き出してくださった、さくらももこさんに感謝いたします。

テレビアニメ『ちびまる子ちゃん』レイアウト修正より