マジンガーからグレートへの交代秘話 新刊『激マン! Z&グレート編』
- 2018/09/16
- 09:34
『ハレンチ学園』、『マジンガーZ』、『ゲッターロボ』、『デビルマン』、『キューティーハニー』、『手天童子』など、数々のヒット作で知られる永井豪さんによる、自作誕生エピソードを描く『激マン!』シリーズ。待望の新刊は『激マン! Z&グレート編』(日本文芸社刊)です。
『激マン!』は、『週刊漫画ゴラク』に掲載され、これまで『デビルマン』や『マジンガーZ』、『キューティーハニー』の誕生秘話や執筆当時の状況や裏話などを、明かしてくれました。
始まりの『デビルマン』編から、作者の明かしてくれる執筆時のエピソードは、名作誕生の経緯が分かるとともに、永井豪さんの新作としても続きがとても気になる作品でした。
『デビルマン』時代を描いた『激マン!』は、全6巻、そして『激マン! マジンガーZ編』は、5巻のコミックスとなりそれぞれ“NICHIBUN COMICS”としてまとめられています。
『マジンガーZ編』の5巻では、テレビアニメは好評放映中だったのに、人気の続く『週刊少年ジャンプ』の連載がいきなり終了し、『テレビマガジン』(講談社)に移動した裏事情が描かれていました。
『少年ジャンプ』での最終話、豪華なマジンガー軍団の登場したエピソードも連載時は楽しみでした。残念ながら、このエピソードまでジャンプコミックスでは刊行されず、当時単行本化を待ち望んでいたことを覚えています。
ただ、5巻以降は『激マン! キューティーハニー編』が始まります。ファンとしては『ハニー』の裏話も知りたいことでしたが、『マジンガーZ編』のその後の話も気になっていました。
『キューティーハニー』編の2冊を挟んで出された、新刊『激マン! Z&グレート編』では、待ち望んだその続きが描かれます。
アニメも好調だった『マジンガーZ』ですが、スポンサーの玩具の売れ行きにより、終了させて新たなマジンガーを登場させなければならなくなります。一方、巨大ロボットの別の作品を求められ、石川賢さんに『ゲッターロボ』の企画を打診するなど、大人の事情が次々と絡んできます。
当時、様々な事情もありご自身の創作のみには専念できなかった、大変な状況が見えてきます。そんな中でも面白い作品を送り出し続けてくれた永井さんのパワーのすごさが、改めて分かりました。
ご自身ではまだ続けたかった『マジンガーZ』ですが、そんな事情で次作『グレートマジンガー』を誕生させたのです。『グレート』誕生について描写が淡白すぎる気もしますが、濃密だった『マジンガーZ』の頃より記憶が薄れているということで、仕方が無いのかもしれません。
今回新作の劇中劇として、ジャンプコミックス4巻の途中で終った、グロゴスG5と、マジンガー軍団のエピソードが読めたのは昔からのファンとしてもうれしいことでした。
かつて『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』など永井さんの作品に魅了された世代には、やはりたまらない作品です。

永井豪『激マン Z&グレート編』(日本文芸社)
『激マン!』は、『週刊漫画ゴラク』に掲載され、これまで『デビルマン』や『マジンガーZ』、『キューティーハニー』の誕生秘話や執筆当時の状況や裏話などを、明かしてくれました。
始まりの『デビルマン』編から、作者の明かしてくれる執筆時のエピソードは、名作誕生の経緯が分かるとともに、永井豪さんの新作としても続きがとても気になる作品でした。
『デビルマン』時代を描いた『激マン!』は、全6巻、そして『激マン! マジンガーZ編』は、5巻のコミックスとなりそれぞれ“NICHIBUN COMICS”としてまとめられています。
『マジンガーZ編』の5巻では、テレビアニメは好評放映中だったのに、人気の続く『週刊少年ジャンプ』の連載がいきなり終了し、『テレビマガジン』(講談社)に移動した裏事情が描かれていました。
『少年ジャンプ』での最終話、豪華なマジンガー軍団の登場したエピソードも連載時は楽しみでした。残念ながら、このエピソードまでジャンプコミックスでは刊行されず、当時単行本化を待ち望んでいたことを覚えています。
ただ、5巻以降は『激マン! キューティーハニー編』が始まります。ファンとしては『ハニー』の裏話も知りたいことでしたが、『マジンガーZ編』のその後の話も気になっていました。
『キューティーハニー』編の2冊を挟んで出された、新刊『激マン! Z&グレート編』では、待ち望んだその続きが描かれます。
アニメも好調だった『マジンガーZ』ですが、スポンサーの玩具の売れ行きにより、終了させて新たなマジンガーを登場させなければならなくなります。一方、巨大ロボットの別の作品を求められ、石川賢さんに『ゲッターロボ』の企画を打診するなど、大人の事情が次々と絡んできます。
当時、様々な事情もありご自身の創作のみには専念できなかった、大変な状況が見えてきます。そんな中でも面白い作品を送り出し続けてくれた永井さんのパワーのすごさが、改めて分かりました。
ご自身ではまだ続けたかった『マジンガーZ』ですが、そんな事情で次作『グレートマジンガー』を誕生させたのです。『グレート』誕生について描写が淡白すぎる気もしますが、濃密だった『マジンガーZ』の頃より記憶が薄れているということで、仕方が無いのかもしれません。
今回新作の劇中劇として、ジャンプコミックス4巻の途中で終った、グロゴスG5と、マジンガー軍団のエピソードが読めたのは昔からのファンとしてもうれしいことでした。
かつて『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』など永井さんの作品に魅了された世代には、やはりたまらない作品です。

永井豪『激マン Z&グレート編』(日本文芸社)
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