目黒シネマで劇場版『銀河鉄道999』『さよなら銀河鉄道999』上映
- 2018/09/22
- 11:19
9月15日から21日まで、目黒シネマで上映された「なつかし秋のアニメ祭りvol.4」、『銀河鉄道999』と『さよなら銀河鉄道999』の二本立てを観て来ました。
『銀河鉄道999』は、1979年(昭和54年)8月の公開。そして『さよなら銀河鉄道999』は、1981年(昭和56年)8月に公開されました。
前年夏の『さらば宇宙戦艦ヤマト』に続き、当時大人気だった松本零士さん原作の劇場アニメです。当初、小松原一男さんのデザインされたキャラクターが発表された時は驚きました。前年から始まったテレビ版『銀河鉄道999』に比べ、鉄郎がかなり凛々しくなっていたのです。
これは、ドラマの展開に合わせてということでしたが、テレビ版のキャラの幼さを食い足りなく感じていたファンには、かえって期待が深まりました。
公開時は、原作の世界を見事に生かしきっており、感動したことを覚えています。あの2時間の上映時間に『999』のドラマが濃縮されていたのです。
小松原さんのキャラクターや椋尾篁さんによる美術が、ピッタリと作品世界にマッチしていました。当時、あの画面の絵が欲しく、駄菓子屋さんにミニカードを買いに走ったことも覚えています。
続く『さよなら銀河鉄道999』は、その2年後『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』と同じ夏休みの公開でした。アニメブームの主役に、新たに『ガンダム』が躍り出てきた時期です。
こちらも作画や美術・背景は素晴らしかったのですが、暗いトーンで殺伐とした雰囲気が重く、ストーリーもなんとなくしっくりこなかった記憶でした。
今回、久しぶりにスクリーンで見ましたが、印象は2作とも公開時とさほど変わりませんでした。
ただ、両作とも作画はもちろんのこと、椋尾さんと窪田忠雄さんによる背景美術が大きな役割を果たしていたことを再認識しました。各惑星の自然の情景や、人工都市ともに落ち着いたトーンの色彩で描かれており、ファンタジーに世界にもリアルな奥行きと存在感を感じました。
時間の経過もありフィルムの汚れもありましたが、35mmでの上映も作品に合っていたのかもしれません。今や我々も、画面の中の鉄郎やハーロックたちの年齢を越えてしまいました。劇中に出ていた「青春」という言葉の時代からは過ぎてしまいましたが、今もあの頃出会った鉄郎やメーテルたちは、心の中に生きています。
館内も、劇場関係者の手による機械伯爵や黒騎士ファウストの等身大オブジェ、戦士の銃、銀河鉄道のパスなどが並べられていました。壁には公開当時のパンフや、アニメ雑誌の記事も掲示されていて、この空間はまるでアニメブームの頃に戻ったような感じもしました。はきはきと動き回る同館のスタッフたちも、お揃いの『999』Tシャツがお似合いでした。
久しぶりに鉄郎とメーテルの旅に同行する機会を作ってくれた目黒シネマの皆さん、そして、改めてこの劇場版を制作されたスタッフの皆さんに感謝です。

目黒シネマの館内の、機械伯爵と黒騎士

戦士の銃やパスなども、支配人さんの手作りだそうです。
当時のパンフなども掲示されていました。

『銀河鉄道999』の動画と原画
『銀河鉄道999』は、1979年(昭和54年)8月の公開。そして『さよなら銀河鉄道999』は、1981年(昭和56年)8月に公開されました。
前年夏の『さらば宇宙戦艦ヤマト』に続き、当時大人気だった松本零士さん原作の劇場アニメです。当初、小松原一男さんのデザインされたキャラクターが発表された時は驚きました。前年から始まったテレビ版『銀河鉄道999』に比べ、鉄郎がかなり凛々しくなっていたのです。
これは、ドラマの展開に合わせてということでしたが、テレビ版のキャラの幼さを食い足りなく感じていたファンには、かえって期待が深まりました。
公開時は、原作の世界を見事に生かしきっており、感動したことを覚えています。あの2時間の上映時間に『999』のドラマが濃縮されていたのです。
小松原さんのキャラクターや椋尾篁さんによる美術が、ピッタリと作品世界にマッチしていました。当時、あの画面の絵が欲しく、駄菓子屋さんにミニカードを買いに走ったことも覚えています。
続く『さよなら銀河鉄道999』は、その2年後『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』と同じ夏休みの公開でした。アニメブームの主役に、新たに『ガンダム』が躍り出てきた時期です。
こちらも作画や美術・背景は素晴らしかったのですが、暗いトーンで殺伐とした雰囲気が重く、ストーリーもなんとなくしっくりこなかった記憶でした。
今回、久しぶりにスクリーンで見ましたが、印象は2作とも公開時とさほど変わりませんでした。
ただ、両作とも作画はもちろんのこと、椋尾さんと窪田忠雄さんによる背景美術が大きな役割を果たしていたことを再認識しました。各惑星の自然の情景や、人工都市ともに落ち着いたトーンの色彩で描かれており、ファンタジーに世界にもリアルな奥行きと存在感を感じました。
時間の経過もありフィルムの汚れもありましたが、35mmでの上映も作品に合っていたのかもしれません。今や我々も、画面の中の鉄郎やハーロックたちの年齢を越えてしまいました。劇中に出ていた「青春」という言葉の時代からは過ぎてしまいましたが、今もあの頃出会った鉄郎やメーテルたちは、心の中に生きています。
館内も、劇場関係者の手による機械伯爵や黒騎士ファウストの等身大オブジェ、戦士の銃、銀河鉄道のパスなどが並べられていました。壁には公開当時のパンフや、アニメ雑誌の記事も掲示されていて、この空間はまるでアニメブームの頃に戻ったような感じもしました。はきはきと動き回る同館のスタッフたちも、お揃いの『999』Tシャツがお似合いでした。
久しぶりに鉄郎とメーテルの旅に同行する機会を作ってくれた目黒シネマの皆さん、そして、改めてこの劇場版を制作されたスタッフの皆さんに感謝です。

目黒シネマの館内の、機械伯爵と黒騎士

戦士の銃やパスなども、支配人さんの手作りだそうです。
当時のパンフなども掲示されていました。

『銀河鉄道999』の動画と原画
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