アニメブーム時のリメイク作品
- 2018/11/04
- 10:44
今から40年前、1978(昭和53年)10月に放映開始したテレビアニメを振り返ると、この年の前後あたりからリメイクや続編企画が増えたことを思い出しました。
10月14日には、『新エースをねらえ』(原作/山本鈴美香)!がスタートしていますし、他にも『宇宙戦艦ヤマト2』や、『科学忍者隊ガッチャマンⅡ』のスタートもこの秋でした。
前年の1977年(昭和52年)10月は、『ルパン三世』(原作/モンキー・パンチ)の第2シリーズ(通称『新ルパン三世』)や、『新・巨人の星』(原作/梶原一騎 画/川崎のぼる)が始まっています。
また2年後の1980年(昭和55年)の10月には、『(太陽の使者)鉄人28号』(原作/横山光輝)や『あしたのジョー2』(原作/高森朝樹 画/ちばてつや)、そしてカラーリメイク版の『鉄腕アトム』(原作/手塚治虫)も制作されています。
1963年(昭和38年)1月から始まった虫プロの『鉄腕アトム』から25年ほどが経ち、幼少時から当たり前のようにマンガやアニメに親しんできた世代向けだったのでしょう。
『新・巨人の星』や『(新)ルパン三世』は原作も再スタートしていましたし、『あしたのジョー2』も前作で描かれなかった後半のアニメ化です。『宇宙戦艦ヤマト2』は、劇場版の続編『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のテレビへのリメイクでした。
ただ『新エースをねらえ!』や『鉄腕アトム』は、新たな再アニメ化で、『鉄人28号』はキャラデザインや設定なども一新したものでした。
興味深いのは、これらのリメイクや続編企画は『ガッチャマンⅡ』以外は、日本テレビだったことです。そして、日本テレビ系でも手塚プロの『鉄腕アトム』以外は、すべて東京ムービーの作品でした。
考えてみれば、東京ムービーは続編はお得意としていた会社でした。『新オバケのQ太郎』(原作/藤子不二雄)や『元祖天才バカボン』(原作/赤塚不二夫)など、誰もが記憶していると思います。
当時の東京ムービーは、それまで中核を担ったAプロと別れ、新たな体制づくりをしていた頃です。
その主力を担ったのが、香西隆男さん率いるスタジオジュニオや、荒木伸吾さんの荒木プロ。亜細亜堂の芝山努さんと小林治さん。出崎統さんと杉野昭夫さんのマッドハウスからあんなぷるの流れ。
これらの外部スタッフを中核にしつつ社内の制作体制を再構築するためにも、知名度のある作品のリメイクや続編の制作は、企画の通しやすさもあり経営的な観点からも必要だったのかもしれません。
このリメイク期を経て、東京ムービーは関連会社テレコムによる『ルパン三世 カリオストロの城』や『じゃりん子チエ』(原作/はるき悦巳)、そして『ベルサイユのばら』(原作/池田理代子)、『スペースコブラ』(原作/寺沢武一)、『がんばれ!タブチくん』(原作/いしいひさいち)など、ヒット作を次々に手掛けていきます。
アニメファンにとって人気作のリメイクや続編は、作品により悲喜こもごもなこともあります。ですが、制作会社にとっては意義のあることだったことが、改めて分かりました。

『新・エースをねらえ!』『あしたのジョー2』『鉄人28号』『新・巨人の星』リメイク期作品の動画
10月14日には、『新エースをねらえ』(原作/山本鈴美香)!がスタートしていますし、他にも『宇宙戦艦ヤマト2』や、『科学忍者隊ガッチャマンⅡ』のスタートもこの秋でした。
前年の1977年(昭和52年)10月は、『ルパン三世』(原作/モンキー・パンチ)の第2シリーズ(通称『新ルパン三世』)や、『新・巨人の星』(原作/梶原一騎 画/川崎のぼる)が始まっています。
また2年後の1980年(昭和55年)の10月には、『(太陽の使者)鉄人28号』(原作/横山光輝)や『あしたのジョー2』(原作/高森朝樹 画/ちばてつや)、そしてカラーリメイク版の『鉄腕アトム』(原作/手塚治虫)も制作されています。
1963年(昭和38年)1月から始まった虫プロの『鉄腕アトム』から25年ほどが経ち、幼少時から当たり前のようにマンガやアニメに親しんできた世代向けだったのでしょう。
『新・巨人の星』や『(新)ルパン三世』は原作も再スタートしていましたし、『あしたのジョー2』も前作で描かれなかった後半のアニメ化です。『宇宙戦艦ヤマト2』は、劇場版の続編『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のテレビへのリメイクでした。
ただ『新エースをねらえ!』や『鉄腕アトム』は、新たな再アニメ化で、『鉄人28号』はキャラデザインや設定なども一新したものでした。
興味深いのは、これらのリメイクや続編企画は『ガッチャマンⅡ』以外は、日本テレビだったことです。そして、日本テレビ系でも手塚プロの『鉄腕アトム』以外は、すべて東京ムービーの作品でした。
考えてみれば、東京ムービーは続編はお得意としていた会社でした。『新オバケのQ太郎』(原作/藤子不二雄)や『元祖天才バカボン』(原作/赤塚不二夫)など、誰もが記憶していると思います。
当時の東京ムービーは、それまで中核を担ったAプロと別れ、新たな体制づくりをしていた頃です。
その主力を担ったのが、香西隆男さん率いるスタジオジュニオや、荒木伸吾さんの荒木プロ。亜細亜堂の芝山努さんと小林治さん。出崎統さんと杉野昭夫さんのマッドハウスからあんなぷるの流れ。
これらの外部スタッフを中核にしつつ社内の制作体制を再構築するためにも、知名度のある作品のリメイクや続編の制作は、企画の通しやすさもあり経営的な観点からも必要だったのかもしれません。
このリメイク期を経て、東京ムービーは関連会社テレコムによる『ルパン三世 カリオストロの城』や『じゃりん子チエ』(原作/はるき悦巳)、そして『ベルサイユのばら』(原作/池田理代子)、『スペースコブラ』(原作/寺沢武一)、『がんばれ!タブチくん』(原作/いしいひさいち)など、ヒット作を次々に手掛けていきます。
アニメファンにとって人気作のリメイクや続編は、作品により悲喜こもごもなこともあります。ですが、制作会社にとっては意義のあることだったことが、改めて分かりました。

『新・エースをねらえ!』『あしたのジョー2』『鉄人28号』『新・巨人の星』リメイク期作品の動画
- 関連記事