『まんだらけZENBU』90号に、布川郁司さんインタビュー
- 2018/12/16
- 08:17
季刊誌『まんだらけZENBU』の最新号が12月10日に発売されました。今号は、バイクの玩具特集です。巻頭から157ページまで、すべてがブリキやセルロイドのオートバイというボリュームに圧倒されました。
戦前から戦後、そして国産から海外ものまで幅広くバイク玩具を集めたオールカラーの特集です。蒐集家にとっては、永久保存の一冊になりそうです。
連載陣では、貸本マンガなどA5判単行本を出版社毎地道に紹介する『護美之園』の成瀬正祐さんによる、新たなコラム「呪いをあなたに」に注目です。
『護美之園』やその前の『護美之砦』でもおなじみの成瀬さんの文体は、諧謔的でありながらどことなくご本人の性格がにじみ出るのも魅力です。
おどろおどろしいタイトルですが、今号から連載で40年近い貸本漫画蒐集・研究のなかで生まれた、蒐集奇談・こぼれ話を明かしてくれるようですから楽しみです。
また、成瀬さんが編集部と訪れた昭和漫画館「青虫」の探訪記も、館長の高野さんと成瀬さんの対談が掲載され興味深いものでした。
堤哲哉さんの『カード馬鹿一代』は、前号に続きアマダの『イナズマン』第2弾の紹介です。裁断前の印刷面付けを辿り、なぜ81番と82番が存在しないと結論づけたのか明かしてくれています。
まるでミステリー小説を読んでいるかのようなその推理には、脱帽でした。
「アニメーション・インタビュー」は、ぴえろの創設者であり、現在最高顧問でいらっしゃる布川郁司さんです。
布川さんといえば、『タイムボカン』シリーズや『新造人間キャシャーン』、『かいけつタマゴン』などのタツノコ作品や『激走!ルーベンカイザー』などで記憶していらっしゃる方も多いでしょう。
元々は、TCJ作品などの下請けプロのアニメーターのご出身で、崩壊寸前の虫プロにもいらっしゃったこともあるそうです。一時期タツノコの作品や『宇宙魔神ダイケンゴー』を制作していたグリーンボックスのマークが、布川さんによるデザインだったとは知りませんでした。
アニメーター時代から演出家になるまで、そしてスタジオぴえろ立ち上げ時の経緯など、いろいろお話いただきました。今回のお話で、現在も人気作品を作り続けている同社には、布川さんのDNAが色濃く根付いていることが改めてわかりました。
かつてのアニメファンから現在のファンまで、熱中した時代は違っても、布川さんの歩みから日本のアニメの歴史を知ることができる興味深いお話です。

『まんだらけZENBU』80号(まんだらけ出版部)
今号は、昭和30年代初期に出版された漫映社の映画コミカライズ・シリーズが圧巻でした。
中島紳介さんの『PUFFと怪獣倶楽部の時代』もついに最終回です。
戦前から戦後、そして国産から海外ものまで幅広くバイク玩具を集めたオールカラーの特集です。蒐集家にとっては、永久保存の一冊になりそうです。
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『護美之園』やその前の『護美之砦』でもおなじみの成瀬さんの文体は、諧謔的でありながらどことなくご本人の性格がにじみ出るのも魅力です。
おどろおどろしいタイトルですが、今号から連載で40年近い貸本漫画蒐集・研究のなかで生まれた、蒐集奇談・こぼれ話を明かしてくれるようですから楽しみです。
また、成瀬さんが編集部と訪れた昭和漫画館「青虫」の探訪記も、館長の高野さんと成瀬さんの対談が掲載され興味深いものでした。
堤哲哉さんの『カード馬鹿一代』は、前号に続きアマダの『イナズマン』第2弾の紹介です。裁断前の印刷面付けを辿り、なぜ81番と82番が存在しないと結論づけたのか明かしてくれています。
まるでミステリー小説を読んでいるかのようなその推理には、脱帽でした。
「アニメーション・インタビュー」は、ぴえろの創設者であり、現在最高顧問でいらっしゃる布川郁司さんです。
布川さんといえば、『タイムボカン』シリーズや『新造人間キャシャーン』、『かいけつタマゴン』などのタツノコ作品や『激走!ルーベンカイザー』などで記憶していらっしゃる方も多いでしょう。
元々は、TCJ作品などの下請けプロのアニメーターのご出身で、崩壊寸前の虫プロにもいらっしゃったこともあるそうです。一時期タツノコの作品や『宇宙魔神ダイケンゴー』を制作していたグリーンボックスのマークが、布川さんによるデザインだったとは知りませんでした。
アニメーター時代から演出家になるまで、そしてスタジオぴえろ立ち上げ時の経緯など、いろいろお話いただきました。今回のお話で、現在も人気作品を作り続けている同社には、布川さんのDNAが色濃く根付いていることが改めてわかりました。
かつてのアニメファンから現在のファンまで、熱中した時代は違っても、布川さんの歩みから日本のアニメの歴史を知ることができる興味深いお話です。

『まんだらけZENBU』80号(まんだらけ出版部)
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