2019年は、1969年(昭和44年)から50年になります。その50年より前から生きてきたのですから、我ながら歳をとったものだと実感します。
1969年は、虫プロの『鉄腕アトム』放映開始した1963年(昭和38年)から6年が経っています。テレビ受像の視聴環境も白黒からカラーテレビへと変化し、アニメもカラーが主流に変わりつつあった時代でした。
この年に放送開始されたテレビアニメは、『ひみつのアッコちゃん』、『
海底少年マリン』、『
そばかすプッチー』、『ウメ星デンカ』、『紅三四郎』、『もーれつア太郎』、『忍風カムイ外伝』、『どろろ』、『六法やぶれクン』、『男一匹ガキ大将』、『ピンチとパンチ』、『タイガーマスク』、『ハクション大魔王』、『サザエさん』、『ムーミン』、そして『アタックNo.1』です。
どれも懐かしいタイトルが揃っています。ほとんどがカラー作品でしたが、フジテレビ系のオビ番組『
そばかすプッチー』と『ピンチとパンチ』。そして、『ウメ星デンカ』や『どろろ』は、まだモノクロで制作されていました。
1月6日にNET(現・テレビ朝日)系でスタートしたのは、赤塚不二夫さん原作の少女アニメ『ひみつのアッコちゃん』でした。
「テクマクマヤコン」の呪文で変身するアッコちゃんのチャーミングさや、脇を固めるレギュラーたちの個性も赤塚作品らしく魅力的でした。
同月16日には、フジテレビ系で『
海底少年マリン』も始まります。こちらは東京光映が発展して出来たテレビ動画が制作した作品です。国産アニメではありましたが、当初からフィルムの外国セールスを同時に行っており、脚本や絵コンテなども米国側のチェックを受けていたという、ほぼ合作と言えるものでした。
3月31日からは、フジテレビ系で『
そばかすプッチー』が、夕方からの5分オビ番組でスタートします。9月29日からフジテレビ系で始まった『ピンチとパンチ』も、同じ5分番組でした。
この制作会社であったフジテレビエンタープライズは、『
海底少年マリン』を制作した、テレビ動画がフジテレビ系の子会社として改組されたものでした。実質の制作部門は縮小したため、新世界映画社に当時在籍していた若林忠生さんたちが作画は担当されていたそうです。
演出の石黒昇さんも、脚本は無く絵コンテからエピソードを起こしていったので楽しい仕事だった、と生前おっっしゃっていました。(つづく)
『海底少年マリン』設定
50年前の青焼きコピーです。
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