元虫プロプロデューサー黒川慶二郎さんの講演会
- 2019/07/14
- 10:22
先週の七夕の日曜日、虫プロのプロデューサーだった黒川慶二郎さんの講演会が都内で行われました。会場は、阿佐ヶ谷にある細田工務店内の小ホールです。
これは、すぎなみ協働プラザ主催による「日本のアニメの礎」というイベントの2回目です。第1回は、杉並アニメーションミュージアムの館長である鈴木伸一さんによる「わたしのアニメ史」という講演で、6月30日に行われました。
2回目の今回は「アニメーション作家 手塚治虫の志を検証する」と題して、黒川さんによる手塚さんのアニメに対する考察がテーマでした。
黒川さんは、テレビアニメ黎明期の虫プロで『鉄腕アトム』や『ワンダースリー』、実写との合成が斬新だった『バンパイヤ』、そして『リボンの騎士』などを手掛けられました。
その後、東京ムービーに移籍され、『巨人の星』(原作/梶原一騎 画/川崎のぼる)や、『アタックNO,1』(原作/浦野千賀子)、そして東京ムービー版の『ムーミン』のプロデュースを担当されました。
また虫プロ商事で製作した、手塚治虫さん原作の『海のトリトン』でもプロデューサーとして、作品を指揮した方でもいらっしゃいます。
黒川さんは、数々の虫プロ初期の作品を担当され、自身のアニメ制作に一番熱心だった頃の手塚さんをご存知です。
当日はあいにくの雨でしいたが、会場には熱心なファンが60人ほど集まっていました。第一回目の講師、鈴木伸一さんもお見えになっていました。
初めに虫プロのアニメーション第1作となった1962年(昭和37年)の『ある街角の物語』が上映され、それからお話がスタートしました。
黒川さんは、中国と縁が深く長年、上海大学や四川市美術大学などの学校や様々なイベントに招かれていらっしゃいます。今年も、深圳市で開かれたイベントで、アニメーションとビッグデータの講演を依頼されるなど、アニメを通じての日中友好に尽力されています。
現在も中国との合作で、孔子の少年時代を描く『中国偉人伝 魯孔丘』という作品を準備中だそうです。
今回の講演では、手塚さんのマンガやアニメのルーツや、そのアニメに対する思いなどをテーマにお話しされました。
お話の中では、手塚さんが仲人をされテレビ番組『ここに幸あれ』で生放送されたというご自身の結婚式のことも、当時の写真を見せて説明してくれました。この結婚式では、手塚さんのご両親も出席されていたそうです。
欲を言えば実際に触れた手塚さんの人間味溢れる現場での姿も、もっとお聞きしたいとは思ました。
今回は上映時間を除き二時間を越える、濃密な講演でした。

「日本のアニメの礎」会場入り口のポスター
久しぶりに『ある街角の物語』を見て、ラストの廃墟の俯瞰の構図は、
『火の鳥2772愛のコスモゾーン』の未来都市や、
『ジャンピング』の空からの構図に通じるものを感じました。
これは、すぎなみ協働プラザ主催による「日本のアニメの礎」というイベントの2回目です。第1回は、杉並アニメーションミュージアムの館長である鈴木伸一さんによる「わたしのアニメ史」という講演で、6月30日に行われました。
2回目の今回は「アニメーション作家 手塚治虫の志を検証する」と題して、黒川さんによる手塚さんのアニメに対する考察がテーマでした。
黒川さんは、テレビアニメ黎明期の虫プロで『鉄腕アトム』や『ワンダースリー』、実写との合成が斬新だった『バンパイヤ』、そして『リボンの騎士』などを手掛けられました。
その後、東京ムービーに移籍され、『巨人の星』(原作/梶原一騎 画/川崎のぼる)や、『アタックNO,1』(原作/浦野千賀子)、そして東京ムービー版の『ムーミン』のプロデュースを担当されました。
また虫プロ商事で製作した、手塚治虫さん原作の『海のトリトン』でもプロデューサーとして、作品を指揮した方でもいらっしゃいます。
黒川さんは、数々の虫プロ初期の作品を担当され、自身のアニメ制作に一番熱心だった頃の手塚さんをご存知です。
当日はあいにくの雨でしいたが、会場には熱心なファンが60人ほど集まっていました。第一回目の講師、鈴木伸一さんもお見えになっていました。
初めに虫プロのアニメーション第1作となった1962年(昭和37年)の『ある街角の物語』が上映され、それからお話がスタートしました。
黒川さんは、中国と縁が深く長年、上海大学や四川市美術大学などの学校や様々なイベントに招かれていらっしゃいます。今年も、深圳市で開かれたイベントで、アニメーションとビッグデータの講演を依頼されるなど、アニメを通じての日中友好に尽力されています。
現在も中国との合作で、孔子の少年時代を描く『中国偉人伝 魯孔丘』という作品を準備中だそうです。
今回の講演では、手塚さんのマンガやアニメのルーツや、そのアニメに対する思いなどをテーマにお話しされました。
お話の中では、手塚さんが仲人をされテレビ番組『ここに幸あれ』で生放送されたというご自身の結婚式のことも、当時の写真を見せて説明してくれました。この結婚式では、手塚さんのご両親も出席されていたそうです。
欲を言えば実際に触れた手塚さんの人間味溢れる現場での姿も、もっとお聞きしたいとは思ました。
今回は上映時間を除き二時間を越える、濃密な講演でした。

「日本のアニメの礎」会場入り口のポスター
久しぶりに『ある街角の物語』を見て、ラストの廃墟の俯瞰の構図は、
『火の鳥2772愛のコスモゾーン』の未来都市や、
『ジャンピング』の空からの構図に通じるものを感じました。
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