「オバケのQ太郎」特集の『まんだらけZENBU』95号
- 2019/10/19
- 11:25
隔月刊の『まんだらけZENBU 95号』が、10月に発売されました。
巻頭特集は、藤子不二雄さんの『オバケのQ太郎』です。ブリキ玩具からソフビ、空気人形、文具、紙モノ、食器などが勢ぞろいした、オールカラー127ページに渡る大特集です。
『オバケのQ太郎』は、モノクロ版第1作と、O次郎が登場した『新オバケのQ太郎』、シンエイ動画版と3度テレビアニメ化されています。それぞれの時代ごとに親しんだ人がいるでしょう。私は、モノクロ版はうろ覚えですが、『新オバQ』は本放映とその後の再放送で何度も接し、特になじみ深い作品です。
個人的には、プリマハムが「オバQフランク」のため作った、「オバQガブリ号」の写真がうれしいものでした。ガブリ号は『新オバケのQ太郎』放映時に、応募して抽選で当たるプリマハムのプレゼントです。
これを見て、当選した商品が送られてきた当時の喜びが甦ってくる感じがしました。
また、巻末からの特集は『宇宙戦艦ヤマト』です。今回はいつものカタログ構成と違い、初代『ヤマト』から最新リメイク作まで、まず全体を総括する試みからスタートします。
『宇宙戦艦ヤマト』はアニメブームを牽引した作品ですが、その後作られた続編やプロデューサーの毀誉褒貶などで、ネガティブなイメージもありました。ただ初代のインパクトを受けたファンは、存在を忘れることは決してできません。貴重な最初の企画書からの紹介など、歴史をしっかり踏まえた記事でした。
掲載された玩具や文具、アニメブーム時のグッズなどを見て、熱狂した当時のことを思い出しました。
欲を言えば、アニメファンとしては『オバQ』特集もそうでしたが、もっと原動画なども掲載されていれば、と思ったのは贅沢でしょうか。
「アニメーション・インタビュー」に登場されたのは、初代『鉄腕アトム』主演の清水マリさんです。
清水さんは高校時代に演じた『ピノキオ』がきっかけで、『鉄腕アトム』のパイロットフィルムの音入れに招かれます。当時、手塚治虫さんのご自宅のスタジオで、手塚さん直々に説明を受け声を吹き込んだのです。その後『アトム』の放映がフジテレビ系で決定し、オーディションが行われます。清水さんはそこには呼ばれなかったのですが、手塚さんの希望によりアトムを演じることになりました。
また、『妖怪人間ベム』のベロや『宝島』のジムなどの役も印象的です。最近『妖怪人間ベム』や『宝島』が、DVD BOOKになり、話題になっていることをお伝えすると、ご存じなかったので喜んでおられました。アニメ創世記のアフレコ現場のことなど、いろいろと興味深いお話をうかがいました。
連載では、成瀬正祐さんの『護美之園』は目が離せません。単行本の紹介のほかに病気の話題が定番となっていますが、今年の猛暑で脱水症に2回なられたのはちょっと心配です。また連載コラムでは、やっとオークションで入札できた探求本を、配送事故で失くされたという悲劇的な体験を明かしておられます。
やっぱりコラムのタイトルは「呪い」ではなく、もっと明るい言葉の方が良いのかもしれません。
他にも、松本零士さんの小特集や、雑誌、原画、セル、グッズなど盛りだくさんで、今回も楽しい内容でした。

『まんだらけZENBU 95号』(まんだらけ出版部刊)
堤哲哉さんの連載「カード馬鹿一代」の特集は、発行会社がいまだに不明の『超人バロム1』カードです。
また、最近出版された豪華版『特撮カードクロニクル』(辰巳出版)についても触れられています。
巻頭特集は、藤子不二雄さんの『オバケのQ太郎』です。ブリキ玩具からソフビ、空気人形、文具、紙モノ、食器などが勢ぞろいした、オールカラー127ページに渡る大特集です。
『オバケのQ太郎』は、モノクロ版第1作と、O次郎が登場した『新オバケのQ太郎』、シンエイ動画版と3度テレビアニメ化されています。それぞれの時代ごとに親しんだ人がいるでしょう。私は、モノクロ版はうろ覚えですが、『新オバQ』は本放映とその後の再放送で何度も接し、特になじみ深い作品です。
個人的には、プリマハムが「オバQフランク」のため作った、「オバQガブリ号」の写真がうれしいものでした。ガブリ号は『新オバケのQ太郎』放映時に、応募して抽選で当たるプリマハムのプレゼントです。
これを見て、当選した商品が送られてきた当時の喜びが甦ってくる感じがしました。
また、巻末からの特集は『宇宙戦艦ヤマト』です。今回はいつものカタログ構成と違い、初代『ヤマト』から最新リメイク作まで、まず全体を総括する試みからスタートします。
『宇宙戦艦ヤマト』はアニメブームを牽引した作品ですが、その後作られた続編やプロデューサーの毀誉褒貶などで、ネガティブなイメージもありました。ただ初代のインパクトを受けたファンは、存在を忘れることは決してできません。貴重な最初の企画書からの紹介など、歴史をしっかり踏まえた記事でした。
掲載された玩具や文具、アニメブーム時のグッズなどを見て、熱狂した当時のことを思い出しました。
欲を言えば、アニメファンとしては『オバQ』特集もそうでしたが、もっと原動画なども掲載されていれば、と思ったのは贅沢でしょうか。
「アニメーション・インタビュー」に登場されたのは、初代『鉄腕アトム』主演の清水マリさんです。
清水さんは高校時代に演じた『ピノキオ』がきっかけで、『鉄腕アトム』のパイロットフィルムの音入れに招かれます。当時、手塚治虫さんのご自宅のスタジオで、手塚さん直々に説明を受け声を吹き込んだのです。その後『アトム』の放映がフジテレビ系で決定し、オーディションが行われます。清水さんはそこには呼ばれなかったのですが、手塚さんの希望によりアトムを演じることになりました。
また、『妖怪人間ベム』のベロや『宝島』のジムなどの役も印象的です。最近『妖怪人間ベム』や『宝島』が、DVD BOOKになり、話題になっていることをお伝えすると、ご存じなかったので喜んでおられました。アニメ創世記のアフレコ現場のことなど、いろいろと興味深いお話をうかがいました。
連載では、成瀬正祐さんの『護美之園』は目が離せません。単行本の紹介のほかに病気の話題が定番となっていますが、今年の猛暑で脱水症に2回なられたのはちょっと心配です。また連載コラムでは、やっとオークションで入札できた探求本を、配送事故で失くされたという悲劇的な体験を明かしておられます。
やっぱりコラムのタイトルは「呪い」ではなく、もっと明るい言葉の方が良いのかもしれません。
他にも、松本零士さんの小特集や、雑誌、原画、セル、グッズなど盛りだくさんで、今回も楽しい内容でした。

『まんだらけZENBU 95号』(まんだらけ出版部刊)
堤哲哉さんの連載「カード馬鹿一代」の特集は、発行会社がいまだに不明の『超人バロム1』カードです。
また、最近出版された豪華版『特撮カードクロニクル』(辰巳出版)についても触れられています。
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