謎のアニメ『ウィリー・メイズ』
- 2019/12/22
- 10:43
1970年代から80年代にかけて、日本のアニメーションは国内の人手不足を補い作画ローテーションを維持するため、韓国や台湾に外注する作品が結構ありました。
日本サンライズの『超電磁マシーン ボルテスV』は台湾に、タツノコプロの『科学忍者隊』や『かいけつタマゴン』などは韓国にと、各社はスタッフを現地に派遣し指導しながら、原動画や背景などを仕上げていました。
東映動画は、韓国の会社と提携し、『キャンディキャンディ』や、『宇宙海賊キャプテンハーロック』、『キャプテンフューチャー』など一話分をグロスで発注していました。
日本でも、初期にはアメリカからの外注で制作した作品も結構あります。東映動画の『親指トム』や『キングコング』。虫プロの『フロスティ・ザ・スノーマン』などもそうです。
これらを米国から発注していた会社のひとつが、ランキン・バス・プロダクションです。そして、東映動画で合作の窓口となっていたプロデューサーの原徹さんが独立して興したのが、合作専門の会社であるトップクラフトでした。
そのトップクラフトが、1972年(昭和47年)にランキン・バス社から請けたものに、『Wille Mays』という作品があります。
1972年10月にアメリカABCテレビで放映された、45分のスペシャル番組です(CMなどもあり、一時間枠だったようです)。
実際の放映時には『Wille Mays And The Say-Hey Kid』というタイトルでした。
ウイリー・メイズは、1951年から73年まで大リーグで活躍したメジャーリーガーです。当時は野球の人気も高く、その中でも通産本塁打660本、通算打率0.302、通算338盗塁、そして守備も素晴らしい、史上最高のコンプリートプレーヤーと言われる名選手でした。
その彼を主人公にしたのが、この作品なのです。実際に、本編ではご本人が自分の役も演じました。
当時は、アメリカから台本とキャラクター表が送られ、作画は日本で行います。作画監督は『タイガーマスク』や『一休さん』の我妻宏さんでした。
先日、この作品のキャラクター表を見せてもらう機会がありました。当時の青焼きコピーのため、もう紙も変色し線も消えかかっていますが貴重な設定資料です。
ウィリー・メイズに、野球少年K・Cくん、そして謎の少女ベロニカちゃん、ペットには、なぜかスイート・ハートと呼ばれるイグアナまで出てきます。当時放送を見た米国の子どもたちも、まさかこのアニメが日本で作られているとは思いもしなかったでしょう。
これは日本では公開されなかったようですが、一体どんな内容だったのか、ちょっと気になっています。

『Wille Mays And The Say-Hey Kid』設定資料
日本サンライズの『超電磁マシーン ボルテスV』は台湾に、タツノコプロの『科学忍者隊』や『かいけつタマゴン』などは韓国にと、各社はスタッフを現地に派遣し指導しながら、原動画や背景などを仕上げていました。
東映動画は、韓国の会社と提携し、『キャンディキャンディ』や、『宇宙海賊キャプテンハーロック』、『キャプテンフューチャー』など一話分をグロスで発注していました。
日本でも、初期にはアメリカからの外注で制作した作品も結構あります。東映動画の『親指トム』や『キングコング』。虫プロの『フロスティ・ザ・スノーマン』などもそうです。
これらを米国から発注していた会社のひとつが、ランキン・バス・プロダクションです。そして、東映動画で合作の窓口となっていたプロデューサーの原徹さんが独立して興したのが、合作専門の会社であるトップクラフトでした。
そのトップクラフトが、1972年(昭和47年)にランキン・バス社から請けたものに、『Wille Mays』という作品があります。
1972年10月にアメリカABCテレビで放映された、45分のスペシャル番組です(CMなどもあり、一時間枠だったようです)。
実際の放映時には『Wille Mays And The Say-Hey Kid』というタイトルでした。
ウイリー・メイズは、1951年から73年まで大リーグで活躍したメジャーリーガーです。当時は野球の人気も高く、その中でも通産本塁打660本、通算打率0.302、通算338盗塁、そして守備も素晴らしい、史上最高のコンプリートプレーヤーと言われる名選手でした。
その彼を主人公にしたのが、この作品なのです。実際に、本編ではご本人が自分の役も演じました。
当時は、アメリカから台本とキャラクター表が送られ、作画は日本で行います。作画監督は『タイガーマスク』や『一休さん』の我妻宏さんでした。
先日、この作品のキャラクター表を見せてもらう機会がありました。当時の青焼きコピーのため、もう紙も変色し線も消えかかっていますが貴重な設定資料です。
ウィリー・メイズに、野球少年K・Cくん、そして謎の少女ベロニカちゃん、ペットには、なぜかスイート・ハートと呼ばれるイグアナまで出てきます。当時放送を見た米国の子どもたちも、まさかこのアニメが日本で作られているとは思いもしなかったでしょう。
これは日本では公開されなかったようですが、一体どんな内容だったのか、ちょっと気になっています。

『Wille Mays And The Say-Hey Kid』設定資料
- 関連記事
-
- 2020年、放送50周年を迎えるテレビアニメ作品①
- 旧虫プロダクション資料課の残滓
- 謎のアニメ『ウィリー・メイズ』
- 井上真樹夫さんに感謝
- 『ハクション大魔王』 祝放映50周年