初代『宇宙戦艦ヤマト』の革新性とその意義が明かされた本
- 2020/01/11
- 09:05
氷川竜介さんの『宇宙戦艦ヤマト1974 全話解説』を、読ませていただきました。
これは、氷川さんが長年続けている同人誌の「ロトさんの本」シリーズVOL.38として、2019年の冬コミで発表されたものです。
昨年に『宇宙戦艦ヤマト』第一シリーズの放映開始45周年を迎えたことで、氷川さんが放映当時に見聞きしてきたスタジオの様子や技法、全エピソードを解説したものです。
第1章は、昨年11月4日に行われた、第6回新千歳空港国際アニメーションでの講演です。第2回「日本SFショー」で上映された『宇宙戦艦ヤマト』との出会いと、当時いかに革新的な作品だったかを総括します。
以降は、池袋コミュニティカレッジで行われた氷川さんの講座をまとめたものです。第1話から第26話までを、氷川さんの視点で順を追って完全解説されています。
初代『ヤマト』放映時、高校2年生だった氷川さんは、この作品がいかに作られているかに興味を持ち制作スタジオに赴きます。
ここで、アニメーションディレクターの石黒昇さんと会われたのです。氷川さんはその熱意が認められ、撮影技法やエフェクト技法などの説明を受けました。これを聞き、ますますその革新性に魅かれます。そして、その後もスタジオに通い、『ヤマト』という作品の成り立ちを自分なりに取材していったのです。
まだまだアニメがテレビまんがだった時代とはいえ、なんの面識のない高校生を一人前と認めスタジオの出入りを許した石黒さんの度量と、それに応え真摯に取材を続けた氷川さんの熱意が、45年を経てまとめられた本書に結実しています。
本書の各話解説も、当時スタジオで見聞きし、実際の絵コンテやセル、原画などの資料にあたられてきた氷川さんならではのエピソードが満載です。
『宇宙戦艦ヤマト』については、これまで様々な出版物が出ていました。ですが、湖川滋(現・友謙)さんが24話の原画に参加されていたことなど、まだ知られていない事実が数多く明かされています。
高校生時代にここまでに取材され、改めて今総括された氷川さんに感謝です。
当時、ビデオもまだ身近になかった時代ですから、アニメファンは何度も再放送を見ていました。そんな方でも、読後は、改めて『ヤマト』を始めから見直したくなります。
『宇宙戦艦ヤマト』第1作に衝撃を受けた古くからのアニメファンの方なら、きっと刺激的な1冊です。

ロトさんの本VOL.42『宇宙戦艦ヤマト1974 全話解説』(氷川竜介著)
石黒昇さんの果たされた役割が、改めて解説されたのもうれしいことでした。
石黒さんも照れながらも喜んでおられることでしょう。
これは、氷川さんが長年続けている同人誌の「ロトさんの本」シリーズVOL.38として、2019年の冬コミで発表されたものです。
昨年に『宇宙戦艦ヤマト』第一シリーズの放映開始45周年を迎えたことで、氷川さんが放映当時に見聞きしてきたスタジオの様子や技法、全エピソードを解説したものです。
第1章は、昨年11月4日に行われた、第6回新千歳空港国際アニメーションでの講演です。第2回「日本SFショー」で上映された『宇宙戦艦ヤマト』との出会いと、当時いかに革新的な作品だったかを総括します。
以降は、池袋コミュニティカレッジで行われた氷川さんの講座をまとめたものです。第1話から第26話までを、氷川さんの視点で順を追って完全解説されています。
初代『ヤマト』放映時、高校2年生だった氷川さんは、この作品がいかに作られているかに興味を持ち制作スタジオに赴きます。
ここで、アニメーションディレクターの石黒昇さんと会われたのです。氷川さんはその熱意が認められ、撮影技法やエフェクト技法などの説明を受けました。これを聞き、ますますその革新性に魅かれます。そして、その後もスタジオに通い、『ヤマト』という作品の成り立ちを自分なりに取材していったのです。
まだまだアニメがテレビまんがだった時代とはいえ、なんの面識のない高校生を一人前と認めスタジオの出入りを許した石黒さんの度量と、それに応え真摯に取材を続けた氷川さんの熱意が、45年を経てまとめられた本書に結実しています。
本書の各話解説も、当時スタジオで見聞きし、実際の絵コンテやセル、原画などの資料にあたられてきた氷川さんならではのエピソードが満載です。
『宇宙戦艦ヤマト』については、これまで様々な出版物が出ていました。ですが、湖川滋(現・友謙)さんが24話の原画に参加されていたことなど、まだ知られていない事実が数多く明かされています。
高校生時代にここまでに取材され、改めて今総括された氷川さんに感謝です。
当時、ビデオもまだ身近になかった時代ですから、アニメファンは何度も再放送を見ていました。そんな方でも、読後は、改めて『ヤマト』を始めから見直したくなります。
『宇宙戦艦ヤマト』第1作に衝撃を受けた古くからのアニメファンの方なら、きっと刺激的な1冊です。

ロトさんの本VOL.42『宇宙戦艦ヤマト1974 全話解説』(氷川竜介著)
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石黒さんも照れながらも喜んでおられることでしょう。
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