『トム・ソーヤの冒険』 祝放映40周年
- 2020/01/26
- 09:43
昭和55年(1980年)1月6日、『トム・ソーヤの冒険』(原作/マーク・トゥエイン)が始まりました。フジテレビ系日曜夜7時半からの「世界名作劇場」第6作です。今年で放映開始40周年を迎えました。
前作『赤毛のアン』は、女の子の成長をじっくりと追っていく上質な物語でしたが、今度は、わんぱくな少年トムとその親友のハックたち、元気な子供たちが主役です。
もともと小学生の頃より原作にも親しんでいたので、スタートを楽しみにしていました。
わくわくして迎えた初回、雄大な前奏で始まるオープニングから、その世界に引き込まれました。最初からワンパク少年たちがそれぞれ飛び出してきます。そして日下まろんさんのさわやかな声とおおらかな曲に乗って、大きく足を上げて練り歩くのです。
はしゃぎ回るトムとハックの姿や、ミシシッピーの風景も原作のイメージにピッタリでした。
第1話では、野生のブタを捕まえるトムとハックのドタバタぶりが楽しくインパクトがありました。続く第2話では、有名なペンキ塗りのエピソードが描かれ、トムたちの性格が見えてきました。
関修一さんによるデザインも、それぞれ個性あふれ魅力的でした。ガールフレンドのベッキーの鼻の上のソバカスは、色トレスで描かれました。それまで女の子のキャラクターでこんな表現はなく、最初は違和感もありました。ですが、実際に動き出すと女の子らしいチャーミングさが出ていました。
大人たちもデフォルメされたキャラクターでしたが、唯一、インジャン・ジョーだけがリアルなデザインで、不穏な雰囲気を醸し出していました。
阿部泰三郎さんによる美術も、砂のように乾いた地面や蒸気船の行き交うミシシッピー河の周辺など、舞台となるアメリカ南部の雰囲気がリアルに描かれました。また、ドラマ後半の重要な場所となる洞窟の描写も印象的です。
1年間の放映でしたが、「世界名作劇場」の中でもこの『トム・ソーヤの冒険』ほどあっという間に終わった感じがする作品はなかったかもしれません。
トムたち子どもの世界、そしてポリーおばさんのいる家庭の環境。そして大人たちの世界。そこに生きる人間たちがしっかりと描写され、巻き起こる事象をじっくりと描いていく、斎藤博監督の演出も見事でした。
いつの時代でも子どもたちに共感される、今も色あせない素敵な作品です。

『トム・ソーヤの冒険』動画
前作『赤毛のアン』は、女の子の成長をじっくりと追っていく上質な物語でしたが、今度は、わんぱくな少年トムとその親友のハックたち、元気な子供たちが主役です。
もともと小学生の頃より原作にも親しんでいたので、スタートを楽しみにしていました。
わくわくして迎えた初回、雄大な前奏で始まるオープニングから、その世界に引き込まれました。最初からワンパク少年たちがそれぞれ飛び出してきます。そして日下まろんさんのさわやかな声とおおらかな曲に乗って、大きく足を上げて練り歩くのです。
はしゃぎ回るトムとハックの姿や、ミシシッピーの風景も原作のイメージにピッタリでした。
第1話では、野生のブタを捕まえるトムとハックのドタバタぶりが楽しくインパクトがありました。続く第2話では、有名なペンキ塗りのエピソードが描かれ、トムたちの性格が見えてきました。
関修一さんによるデザインも、それぞれ個性あふれ魅力的でした。ガールフレンドのベッキーの鼻の上のソバカスは、色トレスで描かれました。それまで女の子のキャラクターでこんな表現はなく、最初は違和感もありました。ですが、実際に動き出すと女の子らしいチャーミングさが出ていました。
大人たちもデフォルメされたキャラクターでしたが、唯一、インジャン・ジョーだけがリアルなデザインで、不穏な雰囲気を醸し出していました。
阿部泰三郎さんによる美術も、砂のように乾いた地面や蒸気船の行き交うミシシッピー河の周辺など、舞台となるアメリカ南部の雰囲気がリアルに描かれました。また、ドラマ後半の重要な場所となる洞窟の描写も印象的です。
1年間の放映でしたが、「世界名作劇場」の中でもこの『トム・ソーヤの冒険』ほどあっという間に終わった感じがする作品はなかったかもしれません。
トムたち子どもの世界、そしてポリーおばさんのいる家庭の環境。そして大人たちの世界。そこに生きる人間たちがしっかりと描写され、巻き起こる事象をじっくりと描いていく、斎藤博監督の演出も見事でした。
いつの時代でも子どもたちに共感される、今も色あせない素敵な作品です。

『トム・ソーヤの冒険』動画
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