ミニカード世代待望の『昭和特撮カードクロニクル』
- 2020/04/14
- 19:53
昔からのミニカードファンは、『昭和特撮カードクロニクル』(辰巳出版)をもう読まれたでしょうか。
これは特撮研究家で「ライダーカード」のコレクターとしても知られる、堤哲哉さんによる1970年代の特撮系ミニカードを収録した書籍です。
堤さんは、これまでも『仮面ライダーカード』や『仮面ライダーV3カード』(共に日本文芸社)、『ザ・ウルトラブロマイド』(扶桑社)、そして『日本懐かしカード大全』(辰巳出版)などでミニカードや駄菓子屋ブロマイドを紹介してこられました。
『ロボコン100てん!』(徳間書店)や、白夜書房のムック『ビンテージジャパン』、『フィギュア帝国2』などでも、ミニカードやブロマイドを地道に紹介しています。
通常ミニカードを書籍に掲載する際は、どうしても作品の内容や時代背景などの詳細な記述も要求されます。ミニカードファンだけでなく、作品のファンまで届く記事を求められますので、それも仕方がないことかもしれません。
ただ、ミニカードファンからすれば、できるだけ大きな画像で紹介し、全部で何番まで発行されているのか、異種カードの存在や種類など、その全貌が知りたいことなのです。
その意味でも、この『昭和特撮カードクロニクル』は、充実していました。
サイズもA4と大判で、全28作品の合計2518枚を収録したというのですから圧巻です。特に作品紹介などにスペースを裂かず、カードの画面を紹介することのみ特化した構成は、ミニカードファンとしてはたまりません。
私も、70年代当時は駄菓子屋に入り浸り、ミニカードを買うのが楽しみでした。当時から、アニメ系のものをメインにしていましたが、時には特撮作品も手にすることもありました。
この本で、謎だった『トリプルファイター』ミニカードに2種存在したことや、『イナズマン』のアマダ版の裏面のデザインの変化、そして、山勝版『ロボット刑事K』のインク違いなどが分りました。
また『突撃!ヒューマン!!』や『サンダーマスク』など、珍しい作品のカード画像が全部紹介されていることもファンにはうれしいことでしょう。
圧巻だったのは、山勝版『秘密戦隊ゴレンジャー』の全296種が掲載されていることです。弾も多く東鳩版の存在などで、なかなか全貌が見えなかったのですが、これで知ることができました。
現在は各社の版権管理も厳しくなっており、版権元が数社に渡るこれだけの画像を掲載するだけでも大変な作業だったと思います。
アニメ作品は掲載されていませんが、ミニカードファンにはあの頃熱中した時代を思い出させてくれるおすすめの労作です。

堤哲哉著『昭和特撮カードクロニクル』(辰巳出版)
大塩するめの『怪傑ライオン丸』カードの当たりが
単なる紙箱だったとは驚きでした。
これは特撮研究家で「ライダーカード」のコレクターとしても知られる、堤哲哉さんによる1970年代の特撮系ミニカードを収録した書籍です。
堤さんは、これまでも『仮面ライダーカード』や『仮面ライダーV3カード』(共に日本文芸社)、『ザ・ウルトラブロマイド』(扶桑社)、そして『日本懐かしカード大全』(辰巳出版)などでミニカードや駄菓子屋ブロマイドを紹介してこられました。
『ロボコン100てん!』(徳間書店)や、白夜書房のムック『ビンテージジャパン』、『フィギュア帝国2』などでも、ミニカードやブロマイドを地道に紹介しています。
通常ミニカードを書籍に掲載する際は、どうしても作品の内容や時代背景などの詳細な記述も要求されます。ミニカードファンだけでなく、作品のファンまで届く記事を求められますので、それも仕方がないことかもしれません。
ただ、ミニカードファンからすれば、できるだけ大きな画像で紹介し、全部で何番まで発行されているのか、異種カードの存在や種類など、その全貌が知りたいことなのです。
その意味でも、この『昭和特撮カードクロニクル』は、充実していました。
サイズもA4と大判で、全28作品の合計2518枚を収録したというのですから圧巻です。特に作品紹介などにスペースを裂かず、カードの画面を紹介することのみ特化した構成は、ミニカードファンとしてはたまりません。
私も、70年代当時は駄菓子屋に入り浸り、ミニカードを買うのが楽しみでした。当時から、アニメ系のものをメインにしていましたが、時には特撮作品も手にすることもありました。
この本で、謎だった『トリプルファイター』ミニカードに2種存在したことや、『イナズマン』のアマダ版の裏面のデザインの変化、そして、山勝版『ロボット刑事K』のインク違いなどが分りました。
また『突撃!ヒューマン!!』や『サンダーマスク』など、珍しい作品のカード画像が全部紹介されていることもファンにはうれしいことでしょう。
圧巻だったのは、山勝版『秘密戦隊ゴレンジャー』の全296種が掲載されていることです。弾も多く東鳩版の存在などで、なかなか全貌が見えなかったのですが、これで知ることができました。
現在は各社の版権管理も厳しくなっており、版権元が数社に渡るこれだけの画像を掲載するだけでも大変な作業だったと思います。
アニメ作品は掲載されていませんが、ミニカードファンにはあの頃熱中した時代を思い出させてくれるおすすめの労作です。

堤哲哉著『昭和特撮カードクロニクル』(辰巳出版)
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