『釣りキチ三平』 祝放映40周年
- 2020/04/19
- 06:30
1980年(昭和55年)4月7日、フジテレビ系で矢口高雄さん原作の『釣りキチ三平』の放映が
スタートしました。今年で放映40周年を迎えます。
『釣りキチ三平』は、『週刊少年マガジン』(講談社)に1973年(昭和48年)32号から連載が始まり、1983年まで10年間続きました。しかもその間、『月刊少年マガジン』にも、一時期連載され、KCコミックスの単行本は全65巻と、番外編も2巻刊行されたのです。
KCコミックス版の初期はページのボリュームがあり厚みがあったのですが、後半は他作品の単行本と合わせたのか薄くなっていったことを覚えています。
矢口高雄さんの原作は、素朴で明るいキャラクターと背景の精密な自然描写が魅力でした。矢口さんが描かれた、ツチノコブームを起こした『幻の怪蛇バチヘビ』や『おらが村』、『かつみ』なども好きでした。釣り自体はやらなかったのですが、連載を読むのを楽しみにしていました。
アニメ化されたのは連載開始から7年目ですので、かなり遅めの印象があります。ただあの独特の絵柄で、各地の背景描写もしっかりなされなければ『釣りキチ三平』の世界にはなりません。アニメの表現も進化していたこのタイミングが、ちょうど良かったのかもしれません。
製作も原作を大事にする日本アニメーションです。放映を期待して待っていました。
実際に見ると、オープニングから波の表現やキャラクター、そして美術も素晴らしいものでした。本編でも日本の風景やそれぞれの魚がしっかりと描かれ、矢口さんの精密なペン画とは違いますが、『三平』の世界そのものになっていました。
キャラクターの演技も、矢口さんらしい手を頭にかけ「カアー」っといったり指で鼻をこする三平のしぐさなど、原作そのものだったたこともうれしいことでした。これは、チーフディレクターだった岡部英二さんたちスタッフが徹底されたことなのでしょう。
なにより、声優の野沢雅子さんがしっかりと三平になっていらっしゃいましたし、野沢那智さんの魚紳さん、宮内幸平さんの一平じいさん、そしておきゃんな白石冬美さんのユリッペと、キャスティングもはまっていました。
このアニメ版は海外でも好評で、ギリシャやイタリア、フランスでも放映されました。特に人気だったのがイタリアだそうです。
以前、テレビ東京系の『YOUは何しに日本に?』でも、日本の渓流釣りに挑戦するために来日した『三平』に影響を受けたというイタリア人の兄弟を密着取材していました。
影響を受けて釣りを始めた人も、結構世界にいるのではないでしょうか。
原作の世界を忠実に表現してくれた、テレビアニメ『釣りキチ三平』の放映40周年を祝いたいと思います。

『釣りキチ三平』
スタートしました。今年で放映40周年を迎えます。
『釣りキチ三平』は、『週刊少年マガジン』(講談社)に1973年(昭和48年)32号から連載が始まり、1983年まで10年間続きました。しかもその間、『月刊少年マガジン』にも、一時期連載され、KCコミックスの単行本は全65巻と、番外編も2巻刊行されたのです。
KCコミックス版の初期はページのボリュームがあり厚みがあったのですが、後半は他作品の単行本と合わせたのか薄くなっていったことを覚えています。
矢口高雄さんの原作は、素朴で明るいキャラクターと背景の精密な自然描写が魅力でした。矢口さんが描かれた、ツチノコブームを起こした『幻の怪蛇バチヘビ』や『おらが村』、『かつみ』なども好きでした。釣り自体はやらなかったのですが、連載を読むのを楽しみにしていました。
アニメ化されたのは連載開始から7年目ですので、かなり遅めの印象があります。ただあの独特の絵柄で、各地の背景描写もしっかりなされなければ『釣りキチ三平』の世界にはなりません。アニメの表現も進化していたこのタイミングが、ちょうど良かったのかもしれません。
製作も原作を大事にする日本アニメーションです。放映を期待して待っていました。
実際に見ると、オープニングから波の表現やキャラクター、そして美術も素晴らしいものでした。本編でも日本の風景やそれぞれの魚がしっかりと描かれ、矢口さんの精密なペン画とは違いますが、『三平』の世界そのものになっていました。
キャラクターの演技も、矢口さんらしい手を頭にかけ「カアー」っといったり指で鼻をこする三平のしぐさなど、原作そのものだったたこともうれしいことでした。これは、チーフディレクターだった岡部英二さんたちスタッフが徹底されたことなのでしょう。
なにより、声優の野沢雅子さんがしっかりと三平になっていらっしゃいましたし、野沢那智さんの魚紳さん、宮内幸平さんの一平じいさん、そしておきゃんな白石冬美さんのユリッペと、キャスティングもはまっていました。
このアニメ版は海外でも好評で、ギリシャやイタリア、フランスでも放映されました。特に人気だったのがイタリアだそうです。
以前、テレビ東京系の『YOUは何しに日本に?』でも、日本の渓流釣りに挑戦するために来日した『三平』に影響を受けたというイタリア人の兄弟を密着取材していました。
影響を受けて釣りを始めた人も、結構世界にいるのではないでしょうか。
原作の世界を忠実に表現してくれた、テレビアニメ『釣りキチ三平』の放映40周年を祝いたいと思います。

『釣りキチ三平』
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