端名貴勇さんインタビュー掲載 『まんだらけZENBU』99号
- 2020/07/05
- 06:30
『まんだらけZENBU』99号が6月20日に発売されました。前号の97号が発売された2月から、4ヶ月ぶりの刊行になります。
2月以降、世界に拡がった新型コロナウィルスの影響により、5月4日から3日間開催の予定されていた恒例の大イベント「大まん祭」も8月に延期となりました。
その影響で、「大まん祭」大オークション特集の98号は7月20日です。そして、次号の7月発売までは時間が空いてしまうため、99号が異例の先行発売となりました。
今回は通常号ということで、大特集は製薬会社のキャラクターでおなじみ、佐藤製薬のサトちゃんです。昔は近所の薬局店頭でよく見かけたムーバーから、イベント用着ぐるみ、マスコット人形、店頭ディスプレイなど、圧巻のサトちゃん大集合でした。
アニメファン的には、『ママレードボーイ』特集のほかに巻頭の『あしたのジョー2』特集も注目です。版権セルや、杉野昭夫さんによる劇場版の修正原画など見ごたえがありました。
また、小松原一男さんによる『デビルマン』の修正原画や、佐々門信芳さんの『闘将ダイモス』の原画。ほかにも『一休さん』や『わんぱく大昔クムクム』の原画なども掲載され、懐かしいものでした。
今回「アニメーションインタビュー」は、『新エースをねらえ!』でおなじみのアニメーター、端名貴勇さんです。『魔女っ子メグちゃん』や『ミラクル少女リミットちゃん』など、チャーミングなタッチが印象的だった端名さんに、アニメ時代を振り返っていただきました。マンガ家出身の大鹿日出明さんと研修時に一緒だったことや、若き日の宮崎駿さんのことなど、いろいろと興味深いお話でした。
連載では、斉藤あきらさんの『漫画仕事人参上!!』が、衝撃的でした。『遊星少年パピイ』で知られる井上英沖さんについて描かれているのですが、人生についてまでいろいろと考えさせられた深いエピソードでした。
堤哲哉さんの『カード馬鹿一代』は、キャラクターノート特集2回目です。セイカやショウワノートだけなく、かつては様々なノートメーカーが、キャラクターノートを発売していました。今は忘れられている会社の紹介は、懐かしい社名や当時も知らなかった会社まで結構あることに驚かされました。
貸本漫画研究家として知られる成瀬正祐さんの『護美之園』は、あかしや書房A5判上製本研究が続きます。それとともに毎回楽しみなのが、著者による前文です。
ついにTwitterとインスタグラムを、始められたとのこと。そして、いつもながら著者のお人柄そのままのエッセイでは、この状況下でも冷静さを失わない胆力に改めて感銘を受けました。
巻末からの特集は、渡辺雅子さんの貸本漫画特集です。今年で画業68年を迎えられたわたなべまさこさんの原点となる作品群の紹介も見ごたえがありました。
今回も、赤本単行本から雑誌、セル画までと、盛りだくさんで楽しめる一冊でした。

『まんだらけZENBU』99号(まんだらけ出版部)
98号は、7月20日発売だそうです。大オークション特集のため、
次号は「アニメーションインタビュー」はお休みです。
2月以降、世界に拡がった新型コロナウィルスの影響により、5月4日から3日間開催の予定されていた恒例の大イベント「大まん祭」も8月に延期となりました。
その影響で、「大まん祭」大オークション特集の98号は7月20日です。そして、次号の7月発売までは時間が空いてしまうため、99号が異例の先行発売となりました。
今回は通常号ということで、大特集は製薬会社のキャラクターでおなじみ、佐藤製薬のサトちゃんです。昔は近所の薬局店頭でよく見かけたムーバーから、イベント用着ぐるみ、マスコット人形、店頭ディスプレイなど、圧巻のサトちゃん大集合でした。
アニメファン的には、『ママレードボーイ』特集のほかに巻頭の『あしたのジョー2』特集も注目です。版権セルや、杉野昭夫さんによる劇場版の修正原画など見ごたえがありました。
また、小松原一男さんによる『デビルマン』の修正原画や、佐々門信芳さんの『闘将ダイモス』の原画。ほかにも『一休さん』や『わんぱく大昔クムクム』の原画なども掲載され、懐かしいものでした。
今回「アニメーションインタビュー」は、『新エースをねらえ!』でおなじみのアニメーター、端名貴勇さんです。『魔女っ子メグちゃん』や『ミラクル少女リミットちゃん』など、チャーミングなタッチが印象的だった端名さんに、アニメ時代を振り返っていただきました。マンガ家出身の大鹿日出明さんと研修時に一緒だったことや、若き日の宮崎駿さんのことなど、いろいろと興味深いお話でした。
連載では、斉藤あきらさんの『漫画仕事人参上!!』が、衝撃的でした。『遊星少年パピイ』で知られる井上英沖さんについて描かれているのですが、人生についてまでいろいろと考えさせられた深いエピソードでした。
堤哲哉さんの『カード馬鹿一代』は、キャラクターノート特集2回目です。セイカやショウワノートだけなく、かつては様々なノートメーカーが、キャラクターノートを発売していました。今は忘れられている会社の紹介は、懐かしい社名や当時も知らなかった会社まで結構あることに驚かされました。
貸本漫画研究家として知られる成瀬正祐さんの『護美之園』は、あかしや書房A5判上製本研究が続きます。それとともに毎回楽しみなのが、著者による前文です。
ついにTwitterとインスタグラムを、始められたとのこと。そして、いつもながら著者のお人柄そのままのエッセイでは、この状況下でも冷静さを失わない胆力に改めて感銘を受けました。
巻末からの特集は、渡辺雅子さんの貸本漫画特集です。今年で画業68年を迎えられたわたなべまさこさんの原点となる作品群の紹介も見ごたえがありました。
今回も、赤本単行本から雑誌、セル画までと、盛りだくさんで楽しめる一冊でした。

『まんだらけZENBU』99号(まんだらけ出版部)
98号は、7月20日発売だそうです。大オークション特集のため、
次号は「アニメーションインタビュー」はお休みです。
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