今年放送５０周年を迎えるテレビアニメ作品①

　２０１５年は、１９６５年（昭和４０年）から５０年になります。

　この年に放送開始されたテレビアニメは、『新宝島』、『未来から来た少年　スーパージェッター』、『宇宙パトロール　ホッパ』、『宇宙エース』、『怪盗プライド』、『Ｗ３』、『オバケのＱ太郎』、『ハッスルパンチ』、『戦え！　オスパー』などの、モノクロ作品です。

　国産初のカラーＴＶシリーズ『ジャングル大帝』がスタートしたのも、この年１０月でした。また同じく虫プロの『新宝島』は、１月に放送されました。当初は「虫プロランド」として一時間枠のシリーズ物として企画されたものです。ですが、資金繰りや当時の現場体制などの諸事情からこの１本のみとなり、日本初のテレビスペシャル作品となりました。

　『スーパージェッター』は、放映局の主導でＳＦ作家を集めて製作されたオリジナル作品です。シナリオの発注システムなども現在とは違い、局のプロデューサーから発注されていたそうです。

　そしてマンガ家だった吉田竜夫さん率いるタツノコプロ初のアニメ作品『宇宙エース』、初の「藤子アニメ」となった藤子不二雄さん原作の『オバケのＱ太郎』もこの年に放送開始されました。

　それまでの『鉄腕アトム』や『鉄人２８号』などＳＦ冒険モノがメインだったテレビアニメの世界に、日常を舞台とした藤子作品が登場したのです。これは当時としては革新的なことでした。原作がいくら少年誌での人気作品とはいえ、前例の無い新しいジャンルの企画を通すには、製作者側もかなりのエネルギーが必要だったと思います。（つづく）


『宇宙エース』放映時の絵本