上野で行われた「アメイジング商店街」
- 2020/11/03
- 06:30
11月1日に東京・上野で行われた、「アメイジング商店街 VOL.0」(主催/マクラウド)に行って来ました。これは、玩具・雑貨ディーラー、同人サークルが集合する合同イベントです。
今年に入って、新型コロナウィルスの影響により、大きな物販、同人誌イベントが中止や規模縮小となっている中、新たに開かれたイベントでした。今回は、まだ出展サークルやディーラーの一般募集はせずに、テストケースのプレイベントとして行われたそうです。
ビルの2階の200㎡ほどの会場に、14ほどの参加ディーラーが密を避け卓を並べていました。
食玩やガチャガチャなどの研究同人誌、『伝説巨人イデオン』40周年記念ライセンスTシャツ、ミリタリーグッズ、オリジナルマスクなど、様々なジャンルのグッズや同人誌がありました。
目当ては、『冒険少年シャダー』や『マル秘劇画 浮世絵千夜一夜』など、地道な研究で知られるコノシート(さんぽプロ)さんの新刊でした。
冬に発刊予定である『幻のアニメ 『電人アロー』『冒険ダン吉』『サブマリン707』徹底研究』の暫定サンプル版『電人アロー』編のコピー誌です。
一峰大二さんのSFヒーロー作品『電人アロー』は、『少年』の連載時には、田辺製薬と誌上タイアップされていましたが、アニメ化も企画されていたのです。
2014年にアニマックスで『TMS(トムス)アニメ 50年のDNA』と題した特番が放映されで、1965年に制作されたこの作品のパイロットフィルムも紹介されたそうです。
1965年というと、東京ムービーは前年から第1作である『ビッグX』の製作中で、この年の8月には『オバケのQ太郎』も開始していました。まだ東映動画から移籍した楠部大吉郎さん率いるAプロダクションは、参加していない頃でしょう。
3分のパイロットフィルムにはテロップもないので、制作スタッフも残念ながら不明です。ただ、コノシートさんの対象を深く掘り下げる探求は、ここでも発揮されます。まさか、同じ作者の野球マンガ『黒い秘密兵器』も後年、日本アニメーションにより企画されていたとは、初めて知りました。
この冬、正式版に掲載される『冒険ダン吉』と『サブマリン707』の記事も、今から楽しみです。
ほかには、キャプテンゴメスさんのコピー誌『浜松町まで何マイル? 暫定版』(二月の丘・刊)全3冊が、読み応えがありました。ご自身のアニメやガレージキットファン遍歴を、当時の雑誌やイベント、世相の状況も交えて回想した自伝エッセイです。
タイトルの浜松町まで、とはかつてイベントが盛んに行われていた都立産業貿易会館のことでしょうか。『スケバン刑事』の和田慎二さんとの交流など著者ならではの興味深いエピソードで、同時代を生きた者には味わいのあるお勧めの内容でした。
今後もこのような嬉しい出会いのある、「アメイジング商店街」の本格開催を楽しみにしています。

「アメイジング商店街」会場入り口

さんぽプロ『暫定版 幻のアニメ『電人アロー』徹底研究』

二月の丘『浜松町まで何マイル?』1、2、完結編
今年に入って、新型コロナウィルスの影響により、大きな物販、同人誌イベントが中止や規模縮小となっている中、新たに開かれたイベントでした。今回は、まだ出展サークルやディーラーの一般募集はせずに、テストケースのプレイベントとして行われたそうです。
ビルの2階の200㎡ほどの会場に、14ほどの参加ディーラーが密を避け卓を並べていました。
食玩やガチャガチャなどの研究同人誌、『伝説巨人イデオン』40周年記念ライセンスTシャツ、ミリタリーグッズ、オリジナルマスクなど、様々なジャンルのグッズや同人誌がありました。
目当ては、『冒険少年シャダー』や『マル秘劇画 浮世絵千夜一夜』など、地道な研究で知られるコノシート(さんぽプロ)さんの新刊でした。
冬に発刊予定である『幻のアニメ 『電人アロー』『冒険ダン吉』『サブマリン707』徹底研究』の暫定サンプル版『電人アロー』編のコピー誌です。
一峰大二さんのSFヒーロー作品『電人アロー』は、『少年』の連載時には、田辺製薬と誌上タイアップされていましたが、アニメ化も企画されていたのです。
2014年にアニマックスで『TMS(トムス)アニメ 50年のDNA』と題した特番が放映されで、1965年に制作されたこの作品のパイロットフィルムも紹介されたそうです。
1965年というと、東京ムービーは前年から第1作である『ビッグX』の製作中で、この年の8月には『オバケのQ太郎』も開始していました。まだ東映動画から移籍した楠部大吉郎さん率いるAプロダクションは、参加していない頃でしょう。
3分のパイロットフィルムにはテロップもないので、制作スタッフも残念ながら不明です。ただ、コノシートさんの対象を深く掘り下げる探求は、ここでも発揮されます。まさか、同じ作者の野球マンガ『黒い秘密兵器』も後年、日本アニメーションにより企画されていたとは、初めて知りました。
この冬、正式版に掲載される『冒険ダン吉』と『サブマリン707』の記事も、今から楽しみです。
ほかには、キャプテンゴメスさんのコピー誌『浜松町まで何マイル? 暫定版』(二月の丘・刊)全3冊が、読み応えがありました。ご自身のアニメやガレージキットファン遍歴を、当時の雑誌やイベント、世相の状況も交えて回想した自伝エッセイです。
タイトルの浜松町まで、とはかつてイベントが盛んに行われていた都立産業貿易会館のことでしょうか。『スケバン刑事』の和田慎二さんとの交流など著者ならではの興味深いエピソードで、同時代を生きた者には味わいのあるお勧めの内容でした。
今後もこのような嬉しい出会いのある、「アメイジング商店街」の本格開催を楽しみにしています。

「アメイジング商店街」会場入り口

さんぽプロ『暫定版 幻のアニメ『電人アロー』徹底研究』

二月の丘『浜松町まで何マイル?』1、2、完結編
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