祝 高橋留美子さん、紫綬褒章受賞
- 2020/11/14
- 06:30
11月2日にうれしいニュースが届きました。
『うる星やつら』や『らんま1/2』、『犬夜叉』などでおなじみのマンガ家・高橋留美子さんが、2020年秋の紫綬褒章を受賞されたのです。
高橋さんは1978年(昭和53年)に、『勝手なやつら』でデビュー。その年『週刊少年サンデー』(小学館)で『うる星やつら』の連載をスタートし、大ヒットとなります。
1981年(昭和56年)にはアニメ化され、世代を越え多くのファンに支持されました。
そして『うる星やつら』連載中の1980年(昭和55年)に創刊された『ビッグコミックスピリッツ』では、青年向けの『めぞん一刻』も開始します。『うる星』とは違い、ファンタジー要素のない現代を舞台に描かれた五代君と管理人さんの恋の行方に、誰もがやきもきさせられたものです。
また、この2作連載中に描かれた『赤い標的』や『炎トリッパー』などの短編は、コメディーや恐怖、SF、伝奇モノなどバラエティに富んでいて、どれもが個性的で面白い作品でした。
この時期に描かれていたものが、以降の作品のベースになっているように感じます。
『うる星やつら』のファンタジーSFラブコメ。『めぞん一刻』の現代劇。『るーみっく・わーるど』で描かれた、伝奇・恐怖作品。
どれも「ボーイ・ミーツ・ガール」をベースにしつつ、常に若く瑞々しい感性で、読者がみな自分と重ねることができる品のいい物語です。
現在も新作『MAO』を連載中ですが、40年以上も絶え間なく連載を続けられ、そのパワーと尽きることのない創作エネルギーは、超人のようでもあります。
雑誌連載は、常に新しい世代の読者に共感を覚えてもらうキャラクターが必須です。
高橋さんは今もなお、若い読者に支持される若々しい感性を持ち続けていらっしゃるのです。
以降も『1ポンドの福音』『境界のRINNE』など、次々にヒット作を手がけられます。
『高橋留美子劇場』の連作では、現代に生きる大人の悲喜劇が描かれ、ちょっとスパイスの効いたホームドラマを見ている感じになります。10代の頃に『うる星やつら』を読んでいた読者も成長し、自分たち世代に向けて描かれた作品を、楽しませてもらっています。
待ち望んていた少年サンデーコミックス『うる星やつら』の第1巻を購入できた時のこと。また、テレビアニメ化が決まり、第1話を見た時のことは忘れられません。
2017年には、単行本の世界累計発行部数が2億冊を突破しており、世界に高橋留美子作品のファンは拡がっています。
紫綬褒章は、これまで数多くの読者を楽しませてくれてきたことへの表彰でしょう。
これからも、お身体にお気をつけて素敵な作品を描いていただきたいと思います。

テレビアニメ『うる星やつら』第1話より

『ダ・ヴィンチ』12月号
今月は高橋留美子さん特集です。筆記インタビューや描き下ろしエッセイマンガが掲載されていて、ファン必読です。
お好きなマンガにナガノさんの『MOGUMOGU食べ歩きクマ』をあげておられて、うれしくなりました。
どこか快活ななかにも潜んでいる闇のようなものも、共通しているところがあるかもしれません。
『うる星やつら』や『らんま1/2』、『犬夜叉』などでおなじみのマンガ家・高橋留美子さんが、2020年秋の紫綬褒章を受賞されたのです。
高橋さんは1978年(昭和53年)に、『勝手なやつら』でデビュー。その年『週刊少年サンデー』(小学館)で『うる星やつら』の連載をスタートし、大ヒットとなります。
1981年(昭和56年)にはアニメ化され、世代を越え多くのファンに支持されました。
そして『うる星やつら』連載中の1980年(昭和55年)に創刊された『ビッグコミックスピリッツ』では、青年向けの『めぞん一刻』も開始します。『うる星』とは違い、ファンタジー要素のない現代を舞台に描かれた五代君と管理人さんの恋の行方に、誰もがやきもきさせられたものです。
また、この2作連載中に描かれた『赤い標的』や『炎トリッパー』などの短編は、コメディーや恐怖、SF、伝奇モノなどバラエティに富んでいて、どれもが個性的で面白い作品でした。
この時期に描かれていたものが、以降の作品のベースになっているように感じます。
『うる星やつら』のファンタジーSFラブコメ。『めぞん一刻』の現代劇。『るーみっく・わーるど』で描かれた、伝奇・恐怖作品。
どれも「ボーイ・ミーツ・ガール」をベースにしつつ、常に若く瑞々しい感性で、読者がみな自分と重ねることができる品のいい物語です。
現在も新作『MAO』を連載中ですが、40年以上も絶え間なく連載を続けられ、そのパワーと尽きることのない創作エネルギーは、超人のようでもあります。
雑誌連載は、常に新しい世代の読者に共感を覚えてもらうキャラクターが必須です。
高橋さんは今もなお、若い読者に支持される若々しい感性を持ち続けていらっしゃるのです。
以降も『1ポンドの福音』『境界のRINNE』など、次々にヒット作を手がけられます。
『高橋留美子劇場』の連作では、現代に生きる大人の悲喜劇が描かれ、ちょっとスパイスの効いたホームドラマを見ている感じになります。10代の頃に『うる星やつら』を読んでいた読者も成長し、自分たち世代に向けて描かれた作品を、楽しませてもらっています。
待ち望んていた少年サンデーコミックス『うる星やつら』の第1巻を購入できた時のこと。また、テレビアニメ化が決まり、第1話を見た時のことは忘れられません。
2017年には、単行本の世界累計発行部数が2億冊を突破しており、世界に高橋留美子作品のファンは拡がっています。
紫綬褒章は、これまで数多くの読者を楽しませてくれてきたことへの表彰でしょう。
これからも、お身体にお気をつけて素敵な作品を描いていただきたいと思います。

テレビアニメ『うる星やつら』第1話より

『ダ・ヴィンチ』12月号
今月は高橋留美子さん特集です。筆記インタビューや描き下ろしエッセイマンガが掲載されていて、ファン必読です。
お好きなマンガにナガノさんの『MOGUMOGU食べ歩きクマ』をあげておられて、うれしくなりました。
どこか快活ななかにも潜んでいる闇のようなものも、共通しているところがあるかもしれません。
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