金曜ロードショーで『ルパン三世 カリオストロの城』
- 2020/11/28
- 06:30
先週の11月20日、日本テレビ系で『ルパン三世 カリオストロの城』が放映されました。
ちょうどNHKで『未来少年コナン』テレビシリーズが終わったばかりでしたので、1978年(昭和53年)から79年の頃を思い出しました。
『カリオストロの城』は、1979年12月の劇場公開です。
前年の劇場版第一作『ルパン三世』(マモー編)が好評で、二作目として制作が決まりました。
一作目は、監督は吉川惣司さん、『ガンバの冒険』の椛島義夫さんによるキャラクターデザイン・作画監督です。当時放映中だった『ルパン三世』第2シリーズの雰囲気を生かし、世界を舞台にSF要素まで加味した、壮大な冒険物語でした。
椛島さんのルパンは、おちゃらけつつも精悍で、新旧テレビシリーズのルパン像も重なりました。
そして二作目となったのが、宮崎駿さんと大塚康生さんがメインに招かれた『ルパン三世 カリオストロの城』です。
最初のカジノからの逃走劇から、一転して静かなオープニング。クラリスを救うカーチェイスと、一気にこの世界に引き込まれました。大画面で見る動きも美術もさすがで、最後まで見入ったものです。
次元や五エ衛門、そして銭形警部もこれまでと変わらず、ルパンとの信頼関係も分りました。
当時、唯一違和感があったのが、ルパンでした。
かつての第1シリーズオープニングでおなじみの監獄からの脱走が回想シーンで描かれたのですが、年を取りかつてのきらびやかな時代を振り返るようなルパンを見たくはなかったのです。
「まんが映画」としての素晴らしさはわかっていたのですが、このルパンだけは正直戸惑いました。
最初のテレビシリーズで、Aプロ演出グループとして高畑勲さんと演出を手掛けられた宮崎駿さんなりのルパン像だったのでしょう。ですが公開時もテレビでは毎週赤いジャケットの第2シリーズで、若々しく活躍中なのです。
大野雄二さんによる『新ルパン』と同じ軽快なBGMだったこともあり、映画での中年になってしまった設定はよりショックを受けました。
今回の放映で、久しぶりに『カリオストロの城』を観る事ができました。公開時に感じたルパンに対する違和感もそれほどは感じりませんでした。観る側も年を取ったからなのか、そもそもそういう作品だと分っていたこともあったのかもしれません。
これまで何度となく見てきて、どのシーンも覚えていましたが、やはり見始めると引き込まれます。デジタルになり、城の屋根における滑空シーンや、クライマックスの伯爵との対決、水の表現、そして小林七郎さんの美術の美しさなどもより再認識できました。
構成、動き、美術と、その後の宮崎駿さんの作品の魅力がたっぷりと詰まった映画を久しぶりに堪能させていただきました。

『ルパン三世』カリオストロの城
ちょうどNHKで『未来少年コナン』テレビシリーズが終わったばかりでしたので、1978年(昭和53年)から79年の頃を思い出しました。
『カリオストロの城』は、1979年12月の劇場公開です。
前年の劇場版第一作『ルパン三世』(マモー編)が好評で、二作目として制作が決まりました。
一作目は、監督は吉川惣司さん、『ガンバの冒険』の椛島義夫さんによるキャラクターデザイン・作画監督です。当時放映中だった『ルパン三世』第2シリーズの雰囲気を生かし、世界を舞台にSF要素まで加味した、壮大な冒険物語でした。
椛島さんのルパンは、おちゃらけつつも精悍で、新旧テレビシリーズのルパン像も重なりました。
そして二作目となったのが、宮崎駿さんと大塚康生さんがメインに招かれた『ルパン三世 カリオストロの城』です。
最初のカジノからの逃走劇から、一転して静かなオープニング。クラリスを救うカーチェイスと、一気にこの世界に引き込まれました。大画面で見る動きも美術もさすがで、最後まで見入ったものです。
次元や五エ衛門、そして銭形警部もこれまでと変わらず、ルパンとの信頼関係も分りました。
当時、唯一違和感があったのが、ルパンでした。
かつての第1シリーズオープニングでおなじみの監獄からの脱走が回想シーンで描かれたのですが、年を取りかつてのきらびやかな時代を振り返るようなルパンを見たくはなかったのです。
「まんが映画」としての素晴らしさはわかっていたのですが、このルパンだけは正直戸惑いました。
最初のテレビシリーズで、Aプロ演出グループとして高畑勲さんと演出を手掛けられた宮崎駿さんなりのルパン像だったのでしょう。ですが公開時もテレビでは毎週赤いジャケットの第2シリーズで、若々しく活躍中なのです。
大野雄二さんによる『新ルパン』と同じ軽快なBGMだったこともあり、映画での中年になってしまった設定はよりショックを受けました。
今回の放映で、久しぶりに『カリオストロの城』を観る事ができました。公開時に感じたルパンに対する違和感もそれほどは感じりませんでした。観る側も年を取ったからなのか、そもそもそういう作品だと分っていたこともあったのかもしれません。
これまで何度となく見てきて、どのシーンも覚えていましたが、やはり見始めると引き込まれます。デジタルになり、城の屋根における滑空シーンや、クライマックスの伯爵との対決、水の表現、そして小林七郎さんの美術の美しさなどもより再認識できました。
構成、動き、美術と、その後の宮崎駿さんの作品の魅力がたっぷりと詰まった映画を久しぶりに堪能させていただきました。

『ルパン三世』カリオストロの城
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