2021年 放映50周年を迎えるテレビアニメ その2
- 2021/01/09
- 06:30
1971年(昭和46年)2月15日からは、TBS系で『珍豪ムチャ兵衛』が始まります。東京ムービーの製作で、森田拳次さんの原作でした。テレビアニメはカラー化の時代に入っており、これは最後の白黒作品となりました。
森田さんといえば、当時『ロボタン』や『丸出だめ夫』などギャグマンガで人気でした。
徳川時代に豊臣家の末裔というボケ丸を立て、お家再興を目指すムチャ兵衛の活躍を描くものです。ムチャ兵衛が、刀の変わりに腰に差したコウモリ傘を使うというナンセンスギャグ作品でした。モノクロだったためその後、再放送にめぐまれる機会もありませんでした。
4月3日からは、タツノコプロの『アニメンタリー 決断』が、スタートします。
太平洋戦争を、ドキュメントタッチでアニメで描くということで、“アニメンタリー“と名づけられました。
実在の人物が登場するのですから、おのずと作画もリアルとなりアニメーターも大変苦労したそうです。戦闘機や戦艦なども、いい加減に描くことには出来ません。
精巧なメカニックの表現や戦闘シーンにおけるリアルな表現などは、この後の『科学忍者隊ガッチャマン』で生かされることになります。
同月の4月8日には、虫プロの『さすらいの太陽』(原作/藤川桂介・すずき真弓)がフジテレビ系で始まっています。
芸能界を舞台にした、二人のライバルの成長を描いた作品です。後に、山口百恵さんの「赤い」シリーズなど大映テレビ映画で同じような設定が出てきて、どこかで見たような感じも受けました。
高橋信也さん調のキャラクターデザインも虫プロの作画に合っており、けなげに頑張る主人公・峰のぞみに感情移入した男性ファンも多かったのではないでしょうか。
のぞみを見守るファニーも、女性ファンには人気だったようです。
魔法モノではない少女アニメで、当時としても異色作として記憶されている作品です。(つづく)
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