『電光空手打ち』とまんが・アニメにまつわるお話 その2
- 2015/01/25
- 08:16
『電光空手打ち』が公開された1956年(昭和31年)当時は、少年週刊誌もまだ創刊されておらず、マンガもあくまで子ども向けのものでした。
そんな時代ですから、娯楽の王道だった映画作品は、積極的にマンガ化されていました。その3年後に公開された、宇津井健さん主演のSFヒーローもの『スーパージャイアンツ』(原作/宮川一郎)も、吉田竜夫さんや横山まさみちさんがマンガ化しています。
実写だけでなくディズニー作品も、日本のまんが家が描いた単行本が出版されていました。トモブックス社の単行本が有名ですが、手塚治虫さんもこの時代に『バンビ』や『ピノキオ』を描き下ろしています。映画とマンガというメディアは、子どもたちにとって密接な関係だったのです。
高倉健さんの映画デビュー作となった『電光空手打ち』のまんが版を執筆したのは、大田加英二という漫画家です。これは、タツノコプロ創設に吉田竜夫さんとともに尽力された天馬正人さんのペンネームでした。
天馬さんは、それまでも黒川弥太郎さん主演の『投げ唄左門三番手柄 覆面髑髏隊』や、中村扇雀(雁治郎)さん主演の『森蘭丸』などの漫画単行本を手がけ、以降も『スーパージャイアンツ』や『遊星王子』(原作/伊上勝)、『怪傑黒頭巾』(原作/高垣眸)、『ジャガーの目』(原作/高垣眸)なども執筆しておられます。
もともと江戸川乱歩の『魔法博士』や『妖人コング』などのマンガ単行本化や、ユーゴーの『ああ無情』を舞台を日本に置き換えて時代物で翻案したこともある天馬さんです。シナリオや原作の面白さの肝を強調し、常に子どもたちに分かりやすく楽しく読んでもらえるように心がけておられました。(つづく)

『電光空手打ち』の続編『流星空手打ち』も単行本化されていました
そんな時代ですから、娯楽の王道だった映画作品は、積極的にマンガ化されていました。その3年後に公開された、宇津井健さん主演のSFヒーローもの『スーパージャイアンツ』(原作/宮川一郎)も、吉田竜夫さんや横山まさみちさんがマンガ化しています。
実写だけでなくディズニー作品も、日本のまんが家が描いた単行本が出版されていました。トモブックス社の単行本が有名ですが、手塚治虫さんもこの時代に『バンビ』や『ピノキオ』を描き下ろしています。映画とマンガというメディアは、子どもたちにとって密接な関係だったのです。
高倉健さんの映画デビュー作となった『電光空手打ち』のまんが版を執筆したのは、大田加英二という漫画家です。これは、タツノコプロ創設に吉田竜夫さんとともに尽力された天馬正人さんのペンネームでした。
天馬さんは、それまでも黒川弥太郎さん主演の『投げ唄左門三番手柄 覆面髑髏隊』や、中村扇雀(雁治郎)さん主演の『森蘭丸』などの漫画単行本を手がけ、以降も『スーパージャイアンツ』や『遊星王子』(原作/伊上勝)、『怪傑黒頭巾』(原作/高垣眸)、『ジャガーの目』(原作/高垣眸)なども執筆しておられます。
もともと江戸川乱歩の『魔法博士』や『妖人コング』などのマンガ単行本化や、ユーゴーの『ああ無情』を舞台を日本に置き換えて時代物で翻案したこともある天馬さんです。シナリオや原作の面白さの肝を強調し、常に子どもたちに分かりやすく楽しく読んでもらえるように心がけておられました。(つづく)

『電光空手打ち』の続編『流星空手打ち』も単行本化されていました
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