影山ヒロノブさんの自伝『ゴールをぶっ壊せ』
- 2021/02/14
- 06:30
古くからのアニメファンはアニソン歌手といえば、まず水木一郎さんや、ささきいさおさん、堀江美都子さんを思い浮かべます。
そして『ドラゴンボールZ』の「CHA‐LA HEAD‐CHA-LA」、『聖闘士星矢』の「聖闘士神話 ソルジャードリーム」でおなじみの影山ヒロノブさんも、そのお一人です。影山さんが書いた『ゴールをぶっ壊せ 夢の向こう側までたどり着く技術』を読みました。
影山さんは、1985年(昭和60年)『電撃戦隊チェンジマン』の主題歌をKAGE名義で歌って以来、『宇宙船サジタリウス』や、『光戦隊マスクマン』、『鳥人戦隊ジェットマン』、『忍風戦隊ハリケンジャー』など、数々のアニメや特撮主題歌を手掛けていらっしゃいます。
影山さんは、10代でLAZYでデビューし、ティーンに大人気のバンドとなりました。ただ自分たちがやりたいロックと、要求されるアイドルとしての立場に葛藤し、20歳の時に解散します。メンバーは、それぞれLOUDNESSとNEVERLANDを別れて結成し、影山さんはソロとして独立されました。
ですが影山さんの苦闘はそれから始まります。ヒットもなく年間100本以上のライブ活動の傍ら、建設現場でのアルバイトを37歳まで15年間続けてきたのです。
「CHA‐LA HEAD‐CHA-LA」や『電撃戦隊チェンジマン』の主題歌などは、建設現場の仕事を終えた夜にスタジオに出向き録音されたそうです。
それでもライブ活動を続け、ある時それまで歌っていなかった「聖闘士神話 ソルジャードリーム」を歌うと、会場の雰囲気が変わったのです。堀江美都子さんからの「ファンのためにも、アニソンをもっとやるべき」という言葉も、後押しとなりました。
ステージで特撮やアニソンを歌うようになると、会場がどんどん盛り上がるようになり、ご自身も「アニソンシンガー」として活躍されるようになります。
まだアニメが世界に人気とはあまり知られていなかった2003年、影山さんはブラジルから、たどたどしい日本語のメールを受け取ります、現地のアニメファンイベントへの招待でした。そしてノーギャラで、串田アキラさん、『宇宙刑事ギャバン』の渡洋史さんと三人で、ブラジルに向かいます。まだアニソンの海外人気がさほど知られていなかった頃ですが、4000人~5000人の大会場で熱狂的に迎えられ、海外でのアニソン人気を肌で実感されます。
その後、アメリカ、フランス、スペイン、ブラジル、中国、韓国など、自身のJAM Projectを率い、世界の会場を熱狂させてきました。
山あり谷ありの人生の中でも、常にファンに元気を与えるアニソンを歌い続ける影山さんの、読む者を元気づけてくれる爽やかな一冊でした。

影山ヒロノブ『ゴールをぶっ壊せ』(中公新書ラクレ)
個人的には、影山さん憧れのエアプレイのデイヴィット・フォスターがディレクションしてくれた
というアルバム『A.O.R』のエピソードが、グッときました。
そして『ドラゴンボールZ』の「CHA‐LA HEAD‐CHA-LA」、『聖闘士星矢』の「聖闘士神話 ソルジャードリーム」でおなじみの影山ヒロノブさんも、そのお一人です。影山さんが書いた『ゴールをぶっ壊せ 夢の向こう側までたどり着く技術』を読みました。
影山さんは、1985年(昭和60年)『電撃戦隊チェンジマン』の主題歌をKAGE名義で歌って以来、『宇宙船サジタリウス』や、『光戦隊マスクマン』、『鳥人戦隊ジェットマン』、『忍風戦隊ハリケンジャー』など、数々のアニメや特撮主題歌を手掛けていらっしゃいます。
影山さんは、10代でLAZYでデビューし、ティーンに大人気のバンドとなりました。ただ自分たちがやりたいロックと、要求されるアイドルとしての立場に葛藤し、20歳の時に解散します。メンバーは、それぞれLOUDNESSとNEVERLANDを別れて結成し、影山さんはソロとして独立されました。
ですが影山さんの苦闘はそれから始まります。ヒットもなく年間100本以上のライブ活動の傍ら、建設現場でのアルバイトを37歳まで15年間続けてきたのです。
「CHA‐LA HEAD‐CHA-LA」や『電撃戦隊チェンジマン』の主題歌などは、建設現場の仕事を終えた夜にスタジオに出向き録音されたそうです。
それでもライブ活動を続け、ある時それまで歌っていなかった「聖闘士神話 ソルジャードリーム」を歌うと、会場の雰囲気が変わったのです。堀江美都子さんからの「ファンのためにも、アニソンをもっとやるべき」という言葉も、後押しとなりました。
ステージで特撮やアニソンを歌うようになると、会場がどんどん盛り上がるようになり、ご自身も「アニソンシンガー」として活躍されるようになります。
まだアニメが世界に人気とはあまり知られていなかった2003年、影山さんはブラジルから、たどたどしい日本語のメールを受け取ります、現地のアニメファンイベントへの招待でした。そしてノーギャラで、串田アキラさん、『宇宙刑事ギャバン』の渡洋史さんと三人で、ブラジルに向かいます。まだアニソンの海外人気がさほど知られていなかった頃ですが、4000人~5000人の大会場で熱狂的に迎えられ、海外でのアニソン人気を肌で実感されます。
その後、アメリカ、フランス、スペイン、ブラジル、中国、韓国など、自身のJAM Projectを率い、世界の会場を熱狂させてきました。
山あり谷ありの人生の中でも、常にファンに元気を与えるアニソンを歌い続ける影山さんの、読む者を元気づけてくれる爽やかな一冊でした。

影山ヒロノブ『ゴールをぶっ壊せ』(中公新書ラクレ)
個人的には、影山さん憧れのエアプレイのデイヴィット・フォスターがディレクションしてくれた
というアルバム『A.O.R』のエピソードが、グッときました。
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