『電光空手打ち』とまんが・アニメにまつわるお話 その3
- 2015/01/31
- 09:13
『電光空手打ち』のマンガ単行本は、あかしや書房から1956年(昭和31年)に出版されました。奥付の発行日は、2月20日です。
映画が公開されたのが1月でしたので、その直後に書店に並んだのでしょうか。巻頭口絵にはモノクロスチールに着色された、若き健さん演じる忍勇作の雄姿があります。
高倉さんもこの初主演作の主人公の名が気に入り、そのまま芸名にしたいとも思ったそうです。熱血でまっすぐな主人公の姿をご自分に重ねていたのかもしれません。
『電光空手打ち』のマンガ化を担当した天馬正人さんは、映像作品をまんがにする苦労もそのタイアップにおける影響力もご存知でした。
映画作品のまんが化を打診されても、まだ映画は撮影中で出来上がっていません。
通常は、脚本や原作小説を渡されるのですが、ともすれば簡単な登場人物とあらすじ、スチール写真だけで依頼されたこともあったそうです。
しかも映画公開に合わせるため、執筆のスケジュールもかなりきつかったとお聞きしたこともあります。ただ映画がヒットすれば、まんが単行本も売れるので、当時は出版社もかなり熱心だったそうです。
この頃の映画のシナリオや構成を読み込むご経験が、自作のストーリーを構成する際にも大変役立ったと、伺ったことがあります。
後に吉田竜夫さんに請われて、タツノコプロ設立前に合流した後も、テレビドラマ化された『チャンピオン太』(原作/梶原一騎)などの作品の構成も手掛けておられました。
テレビドラマ版『チャンピオン太』のロケ現場への取材にも同行し、当時渋谷にあったリキパレスでは力道山にも会ったことがあるそうです。(つづく)

『電光空手打ち』口絵には躍動感あふれる若き高倉健さんの姿が
映画が公開されたのが1月でしたので、その直後に書店に並んだのでしょうか。巻頭口絵にはモノクロスチールに着色された、若き健さん演じる忍勇作の雄姿があります。
高倉さんもこの初主演作の主人公の名が気に入り、そのまま芸名にしたいとも思ったそうです。熱血でまっすぐな主人公の姿をご自分に重ねていたのかもしれません。
『電光空手打ち』のマンガ化を担当した天馬正人さんは、映像作品をまんがにする苦労もそのタイアップにおける影響力もご存知でした。
映画作品のまんが化を打診されても、まだ映画は撮影中で出来上がっていません。
通常は、脚本や原作小説を渡されるのですが、ともすれば簡単な登場人物とあらすじ、スチール写真だけで依頼されたこともあったそうです。
しかも映画公開に合わせるため、執筆のスケジュールもかなりきつかったとお聞きしたこともあります。ただ映画がヒットすれば、まんが単行本も売れるので、当時は出版社もかなり熱心だったそうです。
この頃の映画のシナリオや構成を読み込むご経験が、自作のストーリーを構成する際にも大変役立ったと、伺ったことがあります。
後に吉田竜夫さんに請われて、タツノコプロ設立前に合流した後も、テレビドラマ化された『チャンピオン太』(原作/梶原一騎)などの作品の構成も手掛けておられました。
テレビドラマ版『チャンピオン太』のロケ現場への取材にも同行し、当時渋谷にあったリキパレスでは力道山にも会ったことがあるそうです。(つづく)

『電光空手打ち』口絵には躍動感あふれる若き高倉健さんの姿が
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