40年前の1981年(昭和56年)3月4日、テレビ東京系で『
百獣王ゴライオン』が始まりました。
『ゴライオン』は、東映本社制作の巨大ロボットアニメです。当時、制作現場を持っていない東映本社は、他のアニメ会社に制作を発注していました。
『超電磁ロボ コン・バトラーV』や『超電磁マシーン ボルテスV』、『闘将ダイモス』など、当時のアニメファンには日本サンライズと組んだ作品がおなじみでした。
ところが『未来ロボ ダルタニアス』を最後に、日本サンライズへの発注をやめて別の会社と組むことになります。
これは、総監督だった長浜忠夫さんが途中降板されたことや、東映本社側のプロデューサーだった飯島敬さんが移籍されたことなども理由だったかもしれません。
『ダルタニアス』の後枠からは、『
宇宙大帝ゴッドシグマ』が始まります。この制作は
東京動画でした。
東京動画という社名は馴染みがありませんでしたが、アカデミー制作が改組して作られた会社です。
つまり、『宇宙戦艦ヤマト2』の現場を担った会社に、発注することになったのです。
『ゴッドシグマ』では、新谷かおるさんにキャラクターデザインを依頼するなど、新たな試みも行われました。ただ設定などが凝っていたところもあり、子どもにはわかりにくい面もあったのでしょう。
二作目となった『ゴライオン』は、よりシンプルに分りやすいものを目指しました。
『ゴッドシグマ』は海外発注がメインとなり、作画的には苦戦していました。そのなかでも格好良く描いてくれた作画監督である中村一夫さんが、『ゴライオン』のキャラクターデザインを担当されました。
それまで『無敵鋼人ダイターン3』や『鋼鉄ジーグ』などでおなじみの中村さんによる硬質な劇画調は、『ゴライオン』でも決まってました。
残念ながらこちらも海外発注が大半となり、やはり様々な絵柄が登場することになりましたが、中村プロの回だけは、安定していました。
『ゴライオン』は、劇画調のキャラクターとともに中村さんらしい細いタッチの線が描きこまれたロボット描写も印象的でした。
毎回の作画のバラつきは今のアニメファンには信じられないでしょうが、今はそれも懐かしく思い出します。
『百獣王ゴライオン』 「Voltron: Legendary Defender」
- 関連記事
-