『おはよう!スパンク』 祝 放映40周年
- 2021/03/27
- 06:30
1981年(昭和56年)3月7日、テレビ朝日系で『おはよう!スパンク』(原作/雪室俊一 画/たかなししずえ)が始まりました。
月刊誌『なかよし』(講談社)連載作品を、東京ムービー新社がアニメ化したものです。
主人公は中学2年生の愛子ちゃんです。父は幼い頃ヨットで行方不明、母は仕事のため渡仏することになり、親戚の藤波のおじさんの家に住むことになります。ですが、仲良しだった愛犬パピを交通事故で失ってしまうのです。そんな失意の愛子の前に現れたのが、ドジだけど気のいいスパンクでした。こうして新しい生活が始まるのです。
チーフディレクターには、『赤胴鈴之助』や『新ルパン三世』テレコム回「荒野に散ったコンバットマグナム」などを演出された、吉田しげつぐさん。
作画監督には、『新巨人の星』や『ムーの白鯨』などでおなじみの香西隆男さん。美術監督は、『新ルパン三世』の龍池昇さんが担当されました。
『スパンク』は、思春期の女の子の日常を描くということで、作画には女性スタッフを集めたそうです。原作の女性らしい柔らかな線を再現するためでしたが、これは成功していました。
香西さんも、原画のニュアンスを生かして修正を入れていました。そのため作監修正も全修正は少なく、大半は部分修正されたものでした。時にはキャラクターのニュアンスも少女マンガ調や、幾分ギャグ調などに変わりましたが、それもマッチしていました。
作画陣はジュニオ、マジックバス、コクピット、Doobee、Accなど実力派のスタジオが集合して安定していました。
少女マンガが原作ということで、愛ちゃんたちが着る普段着や部屋着、制服など変わっていたことも、アニメではいつもコスチュームが同じだったこの頃では画期的なことでした。
岡本茉利さんの愛ちゃん、つかせのりこさんのスパンクという名コンビも忘れられません。人間とは言葉を交わさないスパンクですが、それでもどんな気持ちで何を言っているのか、見ている者にはちゃんと伝わってきました。
つかせさんの演技と、その動きもマッチしていたからでしょう。シリーズ後半になると、松金よね子さんのトラ吉との掛け合いも楽しいものでした。
若者たちの思春期の揺れる心模様や友情。スパンクなど動物たちの楽しい交流など、優しく爽やかに描かれた『スパンク』の世界は魅力的でした。

『おはよう!スパンク』
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