九里一平さんインタビュー掲載『まんだらけZENBU』104号
- 2021/06/06
- 06:30
『パーマン』特集の『まんだらけZENBU 104号』が、6月に発売されました。
藤子・F・不二雄さん原作のテレビアニメ『パーマン』は、1967年(昭和42年)4月から、『オバケのQ太郎』の後番組としてTBS系で放映されました。『オバケのQ太郎』に続いてだったため、『パーマン』も当時の子どもたちに大人気となりました。
私も、お気に入りのパーマンのシャンプーボトルを持ち、親に連れられて銭湯に通っていました。
今号の表紙は、『パーマン』初回放映時のソフビ人形たちです。
そして特集では、ブリキ人形やマンガノートなど懐かしい品が多数取り上げられています。特に注目は、不二家の「パーマンキャンディー」や「パーマンガム」、「パーマンチョコレート」、「パーマンPバッジガム」などおなじみだったお菓子のパッケージでした。もちろん、オマケも掲載されています。五十代以上のファンには、あの頃を思い出させてくれる品々でした。
『パーマン』は1983年(昭和58年)には、シンエイ動画がカラーで再アニメ化しています。この時の商品も多数掲載されています。95ページに渡って掲載された『パーマン』特集。今も色褪せない、藤子・F・不二雄さんが描かれた作品そのものの魅力も伝わってくる内容でした。
「アニメーションインタビュー」は、九里一平さんです。タツノコプロを創設した、吉田三兄弟のお一人で、元々は吉田竜夫さんと並ぶ人気マンガ家のご出身でした。
九里さんは多くの取材を受けておられますが、今回は『宇宙エース』や『マッハGOGOGO』、『紅三四郎』など、アニメの現場で演出や作画修正までやっておられた頃を中心にうかがっています。
実は、『マッハGOGOGO』と『紅三四郎』の間に存在した幻の企画、『スカイファイターZ』こと『ブンブン野郎』についても詳しくお話いただきました。
これまで『マッハ』から『紅三四郎』へのリアルな作画の変化は、なんとなく一足飛びした印象がありました。この『ブンブン野郎』が間にあったことで、タツノコリアル路線のキャラクターデザインの進化の過程が、ようやく見えてきた気もします。
また、東映動画と決裂し『宇宙エース』を自分たちで作ることになった頃の経緯。そして竜夫さんの死後、経営者でありながらプロデューサーやキャラクターデザイナーとして奮闘されていた頃の思いなど、様々なお話をうかがっています。
今は、大学で講師として若い生徒にクリエイティブ論を伝授している九里さんですが、溌剌としたご様子にまた元気をいただきました。
連載では、B6描き下ろし単行本を丹念に追い続ける成瀬正祐さんの『護美之薗』がいつも楽しみにしているのですが、今回成瀬さんの身体のお具合がよくないと明かしておられて心配です。どうかくれぐれもご自愛いただきたいと切に願っております。

『まんだらけZENBU 104号』(まんだらけ出版部刊)
巻末からの、マイナーな貸本劇画誌によるアンソロジー特集も、
しっかりと現物にあたった研究で読み応えがありました。
藤子・F・不二雄さん原作のテレビアニメ『パーマン』は、1967年(昭和42年)4月から、『オバケのQ太郎』の後番組としてTBS系で放映されました。『オバケのQ太郎』に続いてだったため、『パーマン』も当時の子どもたちに大人気となりました。
私も、お気に入りのパーマンのシャンプーボトルを持ち、親に連れられて銭湯に通っていました。
今号の表紙は、『パーマン』初回放映時のソフビ人形たちです。
そして特集では、ブリキ人形やマンガノートなど懐かしい品が多数取り上げられています。特に注目は、不二家の「パーマンキャンディー」や「パーマンガム」、「パーマンチョコレート」、「パーマンPバッジガム」などおなじみだったお菓子のパッケージでした。もちろん、オマケも掲載されています。五十代以上のファンには、あの頃を思い出させてくれる品々でした。
『パーマン』は1983年(昭和58年)には、シンエイ動画がカラーで再アニメ化しています。この時の商品も多数掲載されています。95ページに渡って掲載された『パーマン』特集。今も色褪せない、藤子・F・不二雄さんが描かれた作品そのものの魅力も伝わってくる内容でした。
「アニメーションインタビュー」は、九里一平さんです。タツノコプロを創設した、吉田三兄弟のお一人で、元々は吉田竜夫さんと並ぶ人気マンガ家のご出身でした。
九里さんは多くの取材を受けておられますが、今回は『宇宙エース』や『マッハGOGOGO』、『紅三四郎』など、アニメの現場で演出や作画修正までやっておられた頃を中心にうかがっています。
実は、『マッハGOGOGO』と『紅三四郎』の間に存在した幻の企画、『スカイファイターZ』こと『ブンブン野郎』についても詳しくお話いただきました。
これまで『マッハ』から『紅三四郎』へのリアルな作画の変化は、なんとなく一足飛びした印象がありました。この『ブンブン野郎』が間にあったことで、タツノコリアル路線のキャラクターデザインの進化の過程が、ようやく見えてきた気もします。
また、東映動画と決裂し『宇宙エース』を自分たちで作ることになった頃の経緯。そして竜夫さんの死後、経営者でありながらプロデューサーやキャラクターデザイナーとして奮闘されていた頃の思いなど、様々なお話をうかがっています。
今は、大学で講師として若い生徒にクリエイティブ論を伝授している九里さんですが、溌剌としたご様子にまた元気をいただきました。
連載では、B6描き下ろし単行本を丹念に追い続ける成瀬正祐さんの『護美之薗』がいつも楽しみにしているのですが、今回成瀬さんの身体のお具合がよくないと明かしておられて心配です。どうかくれぐれもご自愛いただきたいと切に願っております。

『まんだらけZENBU 104号』(まんだらけ出版部刊)
巻末からの、マイナーな貸本劇画誌によるアンソロジー特集も、
しっかりと現物にあたった研究で読み応えがありました。
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