TVSP『姿三四郎』祝 放映40周年
- 2021/06/12
- 06:30
1981年(昭和56年)6月8日夜7時半から、フジテレビ系で『姿三四郎』(原作/富田常雄)が放映されました。今年で、放映から40年を迎えます。
これは一回だけ放映のテレビスペシャルです。当時はアニメブームが始まっており、各テレビ局も積極的に新作のスペシャルアニメを放映していました。
日本テレビの24時間テレビでの『バンダーブック』や『マリンエキスプレス』などの手塚治虫作品や、日本生命提供の「日生ファミリースペシャル」がおなじみでした。
「日生ファミリースペシャル」では、日本アニメーションは『まえがみ太郎』(原作/松島みよこ)、『トンデモネズミ大活躍』(原作/ポール・ギャリコ)などの児童文学や、『がんばれ! ぼくらのヒットエンドラン』(原作/あや秀夫)などを製作しました。
東映動画では、『若草物語』(原作/ルイザ・M・オルコット)。そして、タツノコプロも『怪盗ルパン 813の謎』(原作/モーリス・ルブラン)など、各社とも名作のアニメ化が主流でした。
東京ムービーは前年に夏目漱石『坊ちゃん』で、「日生ファミリースペシャル」に参入しました。
キャラクターは、モンキー・パンチさんの原案です。キャラクターデザインは杉野昭夫さん。演出協力には出崎統さん。演出は竹内啓雄さん。美術は小林七郎さんとオールスターが揃っていました。
そして、二作目となった『姿三四郎』(原作/富田常雄)も、東京ムービーのもう一方のオールスターで編成されます。『ルパン三世 カリオストロの城』を手掛けた、テレコムアニメーションフィルムのスタッフが作画の主力となったのです。
作画監督には、『カリオストロの城』冒頭のルパンたちの疾走感あふれるカーチェイスを描いた友永和秀さん。演出は『新ルパン三世』でおなじみの三家本泰美さん。美術監督は、松宮正純さんでした。
原作は、黒澤映画でもおなじみの柔道モノです。三四郎の試合シーンのアクションも迫力がありました。また物語の舞台となった明治時代の日本の情景も、丁寧に描写されていました。
最初は、三遊亭円杖さんご本人がナレーターとして登場されているのに違和感も感じましたが、講談のように時代背景が説明され、より作品世界の理解が深まりました。
登場するキャラクターもモンキーパンチさん風の美女、南小路高子さん、村井半助師範とその娘・乙美さん。憎々しい宿敵・檜垣源之助。三四郎の親友の金之助くんなど、それぞれが個性的でした。
なにより、何事にも真っ直ぐな好青年・三四郎が、『未来少年コナン』のコナンのように生き生きと表情豊かに描かれていました。
親友である金之助くんの意外な正体が劇中で語られますが、これはアニメ版だけの創作でしょう。
この作品でも『坊ちゃん』に続き、西條秀樹さんが主役の三四郎を演じられました。
機会があればもう一度見てみたい、懐かしい作品です。

双葉社アクションコミックアニメ版『姿三四郎』全2巻
これは一回だけ放映のテレビスペシャルです。当時はアニメブームが始まっており、各テレビ局も積極的に新作のスペシャルアニメを放映していました。
日本テレビの24時間テレビでの『バンダーブック』や『マリンエキスプレス』などの手塚治虫作品や、日本生命提供の「日生ファミリースペシャル」がおなじみでした。
「日生ファミリースペシャル」では、日本アニメーションは『まえがみ太郎』(原作/松島みよこ)、『トンデモネズミ大活躍』(原作/ポール・ギャリコ)などの児童文学や、『がんばれ! ぼくらのヒットエンドラン』(原作/あや秀夫)などを製作しました。
東映動画では、『若草物語』(原作/ルイザ・M・オルコット)。そして、タツノコプロも『怪盗ルパン 813の謎』(原作/モーリス・ルブラン)など、各社とも名作のアニメ化が主流でした。
東京ムービーは前年に夏目漱石『坊ちゃん』で、「日生ファミリースペシャル」に参入しました。
キャラクターは、モンキー・パンチさんの原案です。キャラクターデザインは杉野昭夫さん。演出協力には出崎統さん。演出は竹内啓雄さん。美術は小林七郎さんとオールスターが揃っていました。
そして、二作目となった『姿三四郎』(原作/富田常雄)も、東京ムービーのもう一方のオールスターで編成されます。『ルパン三世 カリオストロの城』を手掛けた、テレコムアニメーションフィルムのスタッフが作画の主力となったのです。
作画監督には、『カリオストロの城』冒頭のルパンたちの疾走感あふれるカーチェイスを描いた友永和秀さん。演出は『新ルパン三世』でおなじみの三家本泰美さん。美術監督は、松宮正純さんでした。
原作は、黒澤映画でもおなじみの柔道モノです。三四郎の試合シーンのアクションも迫力がありました。また物語の舞台となった明治時代の日本の情景も、丁寧に描写されていました。
最初は、三遊亭円杖さんご本人がナレーターとして登場されているのに違和感も感じましたが、講談のように時代背景が説明され、より作品世界の理解が深まりました。
登場するキャラクターもモンキーパンチさん風の美女、南小路高子さん、村井半助師範とその娘・乙美さん。憎々しい宿敵・檜垣源之助。三四郎の親友の金之助くんなど、それぞれが個性的でした。
なにより、何事にも真っ直ぐな好青年・三四郎が、『未来少年コナン』のコナンのように生き生きと表情豊かに描かれていました。
親友である金之助くんの意外な正体が劇中で語られますが、これはアニメ版だけの創作でしょう。
この作品でも『坊ちゃん』に続き、西條秀樹さんが主役の三四郎を演じられました。
機会があればもう一度見てみたい、懐かしい作品です。

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