モノクロアニメのカラー化大作戦 その2
- 2021/06/20
- 06:30
短編アニメーション映画『ベティ・ブープ』は1930年代の製作時から毎月新作が公開されるほどの人気で、当時の人気ジャズ・ミュージシャンも出演しています。
ルイ・アームストロングやキャブ・キャロウェイ、ドン・レッドマンなどが、フィルムの中で演奏を披露する作品もありました。
劇中のキャラクターがキャブ・キャロウェイのように歌い踊るシーンなどは、ライブアクションだったのでしょうか。
中には、彼らと劇中キャラクターとの共演もありました。今から90年近く前にこのような実写との合成カットを作っていたのですから、さすがはフライシャー兄弟です。
ただ、1970年代にカラーリメイクされた際は、実写部分のカラー化はできませんでした。
さすがに実写との合成部分のカットまでは、当時の技術では再現できなかったのでしょう。実写の人物と合成されたカットなどは、アニメキャラクターだけになり、なんとも間の抜けた画面になっていたようです。
せっかくルイ・アームストロングが歌う中をビンボーとココが逃げ回るシーンも、ルイ・アームストロングは登場しなくなりました。
デジタル技術の発達する2000年あたりまでは、モノクロアニメのカラー化は手作業でしか再現する方法はなかったのです。
日本でも、タツノコプロは1967年(昭和42年)製作の『おらあグズラだど』を、1987年(昭和62年)にカラーリメイクしています。
これは、録音された音声などはそのままに、当時のフィルムを元にして動画と背景を新たに描き直し再撮影する手法をとっていました。
中には、登場するキャラクターを変更して描き直されたカットもありました。
タツノコプロは、オリジナル作を中心に製作しており、『グズラ』も元々同社のオリジナルだったため権利関係の煩雑さもさほどなく、リメイクもスムーズに進められたのでしょう。(つづく)

1987年のリメイク版『おらぁグズラだど』の商品化企画書
ルイ・アームストロングやキャブ・キャロウェイ、ドン・レッドマンなどが、フィルムの中で演奏を披露する作品もありました。
劇中のキャラクターがキャブ・キャロウェイのように歌い踊るシーンなどは、ライブアクションだったのでしょうか。
中には、彼らと劇中キャラクターとの共演もありました。今から90年近く前にこのような実写との合成カットを作っていたのですから、さすがはフライシャー兄弟です。
ただ、1970年代にカラーリメイクされた際は、実写部分のカラー化はできませんでした。
さすがに実写との合成部分のカットまでは、当時の技術では再現できなかったのでしょう。実写の人物と合成されたカットなどは、アニメキャラクターだけになり、なんとも間の抜けた画面になっていたようです。
せっかくルイ・アームストロングが歌う中をビンボーとココが逃げ回るシーンも、ルイ・アームストロングは登場しなくなりました。
デジタル技術の発達する2000年あたりまでは、モノクロアニメのカラー化は手作業でしか再現する方法はなかったのです。
日本でも、タツノコプロは1967年(昭和42年)製作の『おらあグズラだど』を、1987年(昭和62年)にカラーリメイクしています。
これは、録音された音声などはそのままに、当時のフィルムを元にして動画と背景を新たに描き直し再撮影する手法をとっていました。
中には、登場するキャラクターを変更して描き直されたカットもありました。
タツノコプロは、オリジナル作を中心に製作しており、『グズラ』も元々同社のオリジナルだったため権利関係の煩雑さもさほどなく、リメイクもスムーズに進められたのでしょう。(つづく)

1987年のリメイク版『おらぁグズラだど』の商品化企画書
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