「大塚康生さんを偲ぶ会」
- 2021/06/30
- 06:30
6月28日に杉並公会堂大ホールにて行われた、「大塚康生さんを偲ぶ会」に参加してきました。
今年3月15日、89歳で亡くなられた名アニメーター・大塚さんの追悼の会です。
会場入り口から受付には東映アニメーション、シンエイ動画、テレコム・アニメーションフィルム、スタジオジブリ、手塚プロダクションなど、各社から大きな花が届いていました。
また、杉井ギサブローさんやひこねのりおさん、小林治さん、本多敏行さん、野田卓雄さん、友永和秀さんなど、数多くのレジェンドアニメーターの方々も出席されていらっしゃいました。
当日は、最初に『ポパイ』の「ジープ」というエピソードが上映されました。これは、司会のなみきたかしさんによると、大塚さんご生前に「ジープ」というタイトルの短編があるようなので見たいと希望されていたそうです。
ですが、お見せ出来ないまま亡くなられたこともあって、この場で上映されました。
大塚さんのお好きだった車輌のジープは登場しませんが、ジープという名の透明になることが出来るイヌが登場します。このキャラクターからジープと名づけられた、という説もあるそうです。
そして、大塚さんの担当された作品の名場面や、1999年のアヌシーでのご様子、2004年「日本漫画映画の全貌」展(現代美術館)でお話される姿など、貴重な映像が次々に映されます。
3部構成の2部には、ピアノトリオによるミニコンサートも行われました。『わんぱく王子の大蛇退治』、『王と鳥』、『イワンと仔馬』。『パンダコパンダ』そして『ルパン三世』第一作テーマと『カリオストロの城』から「炎のおくりもの」が、素敵なジャズアレンジで演奏されました。
弔辞に代わる挨拶として、東映時代の同僚だった相磯嘉雄さんや山口時代からの親友である吉田茂承さん。Aプロ時代から蒸気機関車好きとしてお付き合いされてきた南正時さん、晩年までお近くにいた叶精二さんたちが、それぞれ大塚さんとのとっておきのエピソードを紹介してくれました。
友永さんが明かしてくださった『ルパン三世 カリオストロの城』での大塚さんの作監修正の技は、さすがと思わされました。大塚さんは原画を生かし、ちょこっとしか修正を入れないのですが、それで動きが生きてくるのです。冒頭のカーチェイスで、大塚さんは友永さんの原画に、タイヤのホイールの角度や立体感をちょっと加えることで、さらにあのような素晴らしい映像になったそうです。
海外から、ディズニーの『ライオンキング』などの監督を務められたロジャー・アレーズさんの特別メッセージも紹介されました。アレーズさんは、テレコムの『ニモ』制作中に二年間ご家族と来日し、大塚さんに公私に渡って親切にしてもらったそうです。大塚さんの温かなお人柄が分かります。
最後に、実行委員長である小田部羊一さんが明かしてくださった大塚さんとの貴重なお話、そして代読で伝えられた奥様からのメッセージも心に沁みました。
改めて大塚さんという大きすぎる存在と、それを失った悲しみを実感した夜でした。

会場に掲げられた大塚さんの肖像パネル
2019年 第42回日本アカデミー賞協会特別賞受賞時の南さんによる写真です

会場の様子です。
1100人収容できる会場ですが、密を避け参加は500人以下でした。
今年3月15日、89歳で亡くなられた名アニメーター・大塚さんの追悼の会です。
会場入り口から受付には東映アニメーション、シンエイ動画、テレコム・アニメーションフィルム、スタジオジブリ、手塚プロダクションなど、各社から大きな花が届いていました。
また、杉井ギサブローさんやひこねのりおさん、小林治さん、本多敏行さん、野田卓雄さん、友永和秀さんなど、数多くのレジェンドアニメーターの方々も出席されていらっしゃいました。
当日は、最初に『ポパイ』の「ジープ」というエピソードが上映されました。これは、司会のなみきたかしさんによると、大塚さんご生前に「ジープ」というタイトルの短編があるようなので見たいと希望されていたそうです。
ですが、お見せ出来ないまま亡くなられたこともあって、この場で上映されました。
大塚さんのお好きだった車輌のジープは登場しませんが、ジープという名の透明になることが出来るイヌが登場します。このキャラクターからジープと名づけられた、という説もあるそうです。
そして、大塚さんの担当された作品の名場面や、1999年のアヌシーでのご様子、2004年「日本漫画映画の全貌」展(現代美術館)でお話される姿など、貴重な映像が次々に映されます。
3部構成の2部には、ピアノトリオによるミニコンサートも行われました。『わんぱく王子の大蛇退治』、『王と鳥』、『イワンと仔馬』。『パンダコパンダ』そして『ルパン三世』第一作テーマと『カリオストロの城』から「炎のおくりもの」が、素敵なジャズアレンジで演奏されました。
弔辞に代わる挨拶として、東映時代の同僚だった相磯嘉雄さんや山口時代からの親友である吉田茂承さん。Aプロ時代から蒸気機関車好きとしてお付き合いされてきた南正時さん、晩年までお近くにいた叶精二さんたちが、それぞれ大塚さんとのとっておきのエピソードを紹介してくれました。
友永さんが明かしてくださった『ルパン三世 カリオストロの城』での大塚さんの作監修正の技は、さすがと思わされました。大塚さんは原画を生かし、ちょこっとしか修正を入れないのですが、それで動きが生きてくるのです。冒頭のカーチェイスで、大塚さんは友永さんの原画に、タイヤのホイールの角度や立体感をちょっと加えることで、さらにあのような素晴らしい映像になったそうです。
海外から、ディズニーの『ライオンキング』などの監督を務められたロジャー・アレーズさんの特別メッセージも紹介されました。アレーズさんは、テレコムの『ニモ』制作中に二年間ご家族と来日し、大塚さんに公私に渡って親切にしてもらったそうです。大塚さんの温かなお人柄が分かります。
最後に、実行委員長である小田部羊一さんが明かしてくださった大塚さんとの貴重なお話、そして代読で伝えられた奥様からのメッセージも心に沁みました。
改めて大塚さんという大きすぎる存在と、それを失った悲しみを実感した夜でした。

会場に掲げられた大塚さんの肖像パネル
2019年 第42回日本アカデミー賞協会特別賞受賞時の南さんによる写真です

会場の様子です。
1100人収容できる会場ですが、密を避け参加は500人以下でした。
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