モノクロアニメのカラー化大作戦 その12
- 2021/08/29
- 06:10
1968年(昭和43年)に放映されていた、タツノコプロのモノクロアニメ『ドカチン』。
古くからの世代には懐かしいこの作品も、デジタル時代となっていた1990年代半ば以降にカラーリメイク版の制作が行われました。
ただデジタル時代に入っていたとはいえ、作業自体は極めてアナログなものです。
『宇宙エース』と同様にフィルムから画面をプリントしていき、一枚一枚トレスして動画に起こしていくのです。
この作業のため、通常の制作過程と同様各話に作監も立てられ、動きのチェックなども改めて行っていました。
そもそもフィルム自体も制作から30年が過ぎており、決して状態がよいとは言えません。それをプリント出力したものから描き起こすのです。解像度の状態も、決してよいとはいえませんでした。
キャラクターの輪郭線なども、ちょっとぼやけてしまいデジタル時代の今ほどハッキリはしていません。
また、元々モノクロフィルムですので、画面も白黒で色彩も限られています。テレビ画面で見ている時はキャラクターが動いていることもありそれほど気にはなりませんが、色によってはキャラクターが背景に同化してしまうこともありました。
各話作監の作業として、まずプリントアウトをチェックし、動かすべきキャラクターなど対象の線が見えにくい場合それを復元することが第一でした。
例えば、ドカチンの髪の色と背景の色が同化していると、そのドカチンの髪の輪郭を判別できるように描き出すのです。
同様に古いフォルムからの出力となるとどうしても線が出にくくなり、ケイコちゃんの鼻やマユなど細かい部分が消えてしまうこともありました。
これは、カットによって作監や動画担当が気づかなかったため鼻がないような絵が出たりもしました。そこまではチェックが行き届いていなかったのかもしれません。
一言でフィルムからのプリントで動画を新たに描き直すといっても、それなりに技術が必要だったことだったことが分かります。(続く)

『ドカチン』プリントアウト画面
カットによってはキャラの輪郭が背景に同化して見えにくくなっています。
また右上のカットのケイコちゃんは、彼女の鼻が出力では消えてしまっているのもわかります。
古くからの世代には懐かしいこの作品も、デジタル時代となっていた1990年代半ば以降にカラーリメイク版の制作が行われました。
ただデジタル時代に入っていたとはいえ、作業自体は極めてアナログなものです。
『宇宙エース』と同様にフィルムから画面をプリントしていき、一枚一枚トレスして動画に起こしていくのです。
この作業のため、通常の制作過程と同様各話に作監も立てられ、動きのチェックなども改めて行っていました。
そもそもフィルム自体も制作から30年が過ぎており、決して状態がよいとは言えません。それをプリント出力したものから描き起こすのです。解像度の状態も、決してよいとはいえませんでした。
キャラクターの輪郭線なども、ちょっとぼやけてしまいデジタル時代の今ほどハッキリはしていません。
また、元々モノクロフィルムですので、画面も白黒で色彩も限られています。テレビ画面で見ている時はキャラクターが動いていることもありそれほど気にはなりませんが、色によってはキャラクターが背景に同化してしまうこともありました。
各話作監の作業として、まずプリントアウトをチェックし、動かすべきキャラクターなど対象の線が見えにくい場合それを復元することが第一でした。
例えば、ドカチンの髪の色と背景の色が同化していると、そのドカチンの髪の輪郭を判別できるように描き出すのです。
同様に古いフォルムからの出力となるとどうしても線が出にくくなり、ケイコちゃんの鼻やマユなど細かい部分が消えてしまうこともありました。
これは、カットによって作監や動画担当が気づかなかったため鼻がないような絵が出たりもしました。そこまではチェックが行き届いていなかったのかもしれません。
一言でフィルムからのプリントで動画を新たに描き直すといっても、それなりに技術が必要だったことだったことが分かります。(続く)

『ドカチン』プリントアウト画面
カットによってはキャラの輪郭が背景に同化して見えにくくなっています。
また右上のカットのケイコちゃんは、彼女の鼻が出力では消えてしまっているのもわかります。
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