モノクロアニメのカラー化大作戦 その13
- 2021/09/05
- 06:30
モノクロフィルムのプリントアウトした紙から、動画を描き起こしていった『ドカチン』カラーリメイク。
元々古いモノクロフィルムですので、解像度は決してよいとはいえません。しかも、それを動画用紙大に拡大して印字しているので輪郭線もぼやけています。
このプリントアウトした紙にタップを貼り付け、動きのメインになる(原画に当たる)絵を、各話作監がクリーンナップしていきます。
それぞれの作監担当によってやり方も違い、プリントアウトに直接主線を描き入れる人や、ちゃんと修正用紙に新しく描き直す人もいました。
『宇宙エース』と『ドカチン』のカラーリメイク制作における一番の違いは、『ドカチン』のプリント出力にはタイムコードが入っていなかったことです。
タイムコードとは、映像を編集する際、カットをつなぐタイミングを計るために素材映像の上部に表示されるものです。
その画面プリントに何分何秒何コマ目とタイムコードが数値で出ている場合、ある程度は元の動きに合わせて動画を描くことができます。
ただ出力用紙にタイムコードの数値が入っていない場合、大雑把にカットにかかる分数秒数から考えて動きを描くことになります。
『ドカチン』の場合ギャグ作品ということもあり、動きのテンポ重視で厳密な形で元のフィルムの再現は求められていなかったのかもしれません。
あくまでカット毎のタイムシートの記入なども、各話作監の方に任されていたのでしょう。そのタイムシートと原画にあたるプリントアウト、そしてその中割りの動きのプリントが回ってきた動画担当は、一枚一枚動画を新たに描き起こすことになります。
そうなると、モノクロオリジナル版とカラーリメイク版は、カットの秒数は同じでも多少の動きのズレは結構出ているのかもしれません。
これは、実際にモノクロオリジナルとカラーリメイク版とを比較しなければ分からないことです。(つづく)

画面にタイムコードの入っていない『ドカチン』の画面出力と動画
出力には作画監督による主線も描きこまれています。
別の回では、修正用紙も使われていました。
元々古いモノクロフィルムですので、解像度は決してよいとはいえません。しかも、それを動画用紙大に拡大して印字しているので輪郭線もぼやけています。
このプリントアウトした紙にタップを貼り付け、動きのメインになる(原画に当たる)絵を、各話作監がクリーンナップしていきます。
それぞれの作監担当によってやり方も違い、プリントアウトに直接主線を描き入れる人や、ちゃんと修正用紙に新しく描き直す人もいました。
『宇宙エース』と『ドカチン』のカラーリメイク制作における一番の違いは、『ドカチン』のプリント出力にはタイムコードが入っていなかったことです。
タイムコードとは、映像を編集する際、カットをつなぐタイミングを計るために素材映像の上部に表示されるものです。
その画面プリントに何分何秒何コマ目とタイムコードが数値で出ている場合、ある程度は元の動きに合わせて動画を描くことができます。
ただ出力用紙にタイムコードの数値が入っていない場合、大雑把にカットにかかる分数秒数から考えて動きを描くことになります。
『ドカチン』の場合ギャグ作品ということもあり、動きのテンポ重視で厳密な形で元のフィルムの再現は求められていなかったのかもしれません。
あくまでカット毎のタイムシートの記入なども、各話作監の方に任されていたのでしょう。そのタイムシートと原画にあたるプリントアウト、そしてその中割りの動きのプリントが回ってきた動画担当は、一枚一枚動画を新たに描き起こすことになります。
そうなると、モノクロオリジナル版とカラーリメイク版は、カットの秒数は同じでも多少の動きのズレは結構出ているのかもしれません。
これは、実際にモノクロオリジナルとカラーリメイク版とを比較しなければ分からないことです。(つづく)

画面にタイムコードの入っていない『ドカチン』の画面出力と動画
出力には作画監督による主線も描きこまれています。
別の回では、修正用紙も使われていました。
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