映画『サマー・オブ・ソウル』
- 2021/09/26
- 06:30
映画『サマー・オブ・ソウル (あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』を観ました。
1969年のニューヨークのハーレムにある公園で行われたアメリカンブラックによる、大規模なフリーコンサート「ハーレム・カルチュアル・フェスティバル」を記録した映画です。
出演は、スティービー・ワンダー、ステイプル・シンガーズ、B・B・キング、フィフス・ディメンション、デヴィット・ラフィン(元テンプテーションズ)、グラディス・ナイト&ピップス、マヘリア・ジャクソン、ニーナ・シモン、そしてスライ&ファミリーストーンなど、当時のソウルミュージックやゴスペル、ブルーズ、ジャズ、ラテンなどの人気アーティストたちです。
これは、ジョン・F・ケネディ、マルコムX、マーチン・ルーサー・キング牧師、などの暗殺が続いてベトナム戦争も長引いて、不穏な雰囲気になっていた頃開催されました。
前年のマーチン・ルーサー・キング牧師の暗殺により、各地で黒人たちの暴動が始まりそれをニューヨークで起こさせないためでもありました。
黒人の黒人のための大規模なフェスティバル、「ハーレム・カルチュアル・フェスティバル」を企画・運営したのはトニー・ローレンスです。彼は当時のニューヨーク市長に許可を取り、スポンサーも集めるなど精力的に活動し、第一線のアーティストたちを集めたのです。
このイベントに参加したアーティストや観客たちのインタビューや当時の社会情勢も演奏の合間に挿入され、どれだけ意義のあったイベントだったのかが分かります。
当時観客だった人も、ここまで黒人が集まったことはそれまでなかったと述懐していました。
アーティストたちのインタビューも印象的です。ポップスを歌っていたフィフスディメンションのメンバーたちは、ソウルやR&Bじゃなくても自分たちの音楽を同胞に受け入れてもらえたのが嬉しかったと語っています。ステイプルシンガーズのメイビス・ステイプルズは、自分にとってのヒーローであるマヘリア・ジャクソンと同じマイクで歌えたことを今でも誇りに思っていました。
スティービー・ワンダーは、出演時19歳でした、そしてこのコンサートで多くの聴衆に指示された経験も後押しとなり、20歳になって自身のプロデュース権をモータウンから勝ち取るのです。
個人的には、デビット・ラフィンはソロでの「マイガール」でしたが、グラディス・ナイト&ザ・ピップスのピップスによる華麗なステップを見ることが出来てうれしくなりました。
圧巻は、やはりスライ&ファミリーストーンの演奏です。ラストに流れた「ハイヤー」は画面からもエネルギーが伝わってくるほどで、会場全体の盛り上がりもすごいものでした。
単に貴重なライブというだけでなく、2021年の現代にも通じる重いテーマも込められた力強い映画でした。

『サマー・オブ・ソウル (あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』チラシ
観に行った日は、初回満席でたまたま2回目で入れましたが、
全回満席になっており、パンフレットも売り切れでした。
1969年のニューヨークのハーレムにある公園で行われたアメリカンブラックによる、大規模なフリーコンサート「ハーレム・カルチュアル・フェスティバル」を記録した映画です。
出演は、スティービー・ワンダー、ステイプル・シンガーズ、B・B・キング、フィフス・ディメンション、デヴィット・ラフィン(元テンプテーションズ)、グラディス・ナイト&ピップス、マヘリア・ジャクソン、ニーナ・シモン、そしてスライ&ファミリーストーンなど、当時のソウルミュージックやゴスペル、ブルーズ、ジャズ、ラテンなどの人気アーティストたちです。
これは、ジョン・F・ケネディ、マルコムX、マーチン・ルーサー・キング牧師、などの暗殺が続いてベトナム戦争も長引いて、不穏な雰囲気になっていた頃開催されました。
前年のマーチン・ルーサー・キング牧師の暗殺により、各地で黒人たちの暴動が始まりそれをニューヨークで起こさせないためでもありました。
黒人の黒人のための大規模なフェスティバル、「ハーレム・カルチュアル・フェスティバル」を企画・運営したのはトニー・ローレンスです。彼は当時のニューヨーク市長に許可を取り、スポンサーも集めるなど精力的に活動し、第一線のアーティストたちを集めたのです。
このイベントに参加したアーティストや観客たちのインタビューや当時の社会情勢も演奏の合間に挿入され、どれだけ意義のあったイベントだったのかが分かります。
当時観客だった人も、ここまで黒人が集まったことはそれまでなかったと述懐していました。
アーティストたちのインタビューも印象的です。ポップスを歌っていたフィフスディメンションのメンバーたちは、ソウルやR&Bじゃなくても自分たちの音楽を同胞に受け入れてもらえたのが嬉しかったと語っています。ステイプルシンガーズのメイビス・ステイプルズは、自分にとってのヒーローであるマヘリア・ジャクソンと同じマイクで歌えたことを今でも誇りに思っていました。
スティービー・ワンダーは、出演時19歳でした、そしてこのコンサートで多くの聴衆に指示された経験も後押しとなり、20歳になって自身のプロデュース権をモータウンから勝ち取るのです。
個人的には、デビット・ラフィンはソロでの「マイガール」でしたが、グラディス・ナイト&ザ・ピップスのピップスによる華麗なステップを見ることが出来てうれしくなりました。
圧巻は、やはりスライ&ファミリーストーンの演奏です。ラストに流れた「ハイヤー」は画面からもエネルギーが伝わってくるほどで、会場全体の盛り上がりもすごいものでした。
単に貴重なライブというだけでなく、2021年の現代にも通じる重いテーマも込められた力強い映画でした。

『サマー・オブ・ソウル (あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』チラシ
観に行った日は、初回満席でたまたま2回目で入れましたが、
全回満席になっており、パンフレットも売り切れでした。
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