国際映画社ファン必見！ つぼたしげおさんインタビュー掲載『まんだらけZENBU』106号

　『まんだらけＺＥＮＢＵ　１０６号』が、今月発売されました。
　今回「アニメーションインタビュー」は、国際映画社を牽引しておられたプロデユーサーのつぼたしげお（壷田重夫）さんです。
　
　つぼたさんはご両親や親戚など映画一家に育ち、大学卒業後には松竹に入社されます。そして、お父上の会社である国際映画社では、プロデューサーとして活躍してこられました。
　　
　アニメーションと関わられるきっかけは、ズイヨー（＋日本アニメ）作品の海外セールスです。今も海外で人気の高い世界名作劇場作品の浸透には、英語がご堪能なつぼたさんの尽力もありました。
　つぼたさんは一時期、そのズイヨーに机を置かれています。となるとズイヨーには高橋茂人さんを筆頭に、つぼたしげおさん、そして『宇宙戦艦ヤマト』の西崎義展さんも居たことになります。
　テレビアニメの独立系プロデューサーとしても高名なお三方が、同時期に同じ場所に居たとは何かすごい運命的なものも感じます。

　またＮＨＫと番販からの付き合いから、あの誰もが知るアニメの名作の放送にも重要な役割を果たされます。葦プロとの協力体制では『くじらのホセフィーナ』や、『ずっこけナイトドンデラマンチャ』、『宇宙戦士バルディオス』などを制作されました。

　その後ついに国際映画社として、１９８１年（昭和５６年）４月から『若草の四姉妹』と『めちゃっこドタコン』を送り出し、テレビアニメの世界で快進撃が始まるのです。『若草の四姉妹』や『ドタコン』などの実制作は東映動画でしたが、当時の東映動画社長だった今田智憲さんとつぼたさんとの深い関係があったからだそうです。
　
　そして、８１年１０月から、『銀河旋風ブライガー』が始まります。
　元々、お父上が日活の役員だったこともあり、子どもの頃から小林旭さんなど日活のスターたちとも交流がありました。そんな小林旭さんの代表作の一つが、後にシリーズ化された『銀座旋風児（ギンザマイトガイ）』です。このタイトルから、小林さんは「マイトガイ」と、呼ばれていました。
　つぼたさんもかねがね、アニメ界に旋風を起こしたいという気概をお持ちだったこともあり、『ブライガー』に、銀河旋風というタイトルを付けられました。

　以降、『魔境伝説アクロバンチ』と『銀河烈風バクシンガー』のオートバイが合体してロボットになるという企画が重なってしまった際のご苦労。アニメグランプリの壇上で、いきなり即決した「Ｊ９Ⅱ」の制作。笹川良一さんとのご縁と『宗谷物語』。『ふたり鷹』の主題歌、そして思い入れのある『超攻速ガルビオン』など、様々な疑問にもざっくばらんにお答えいただきました。
　
　国際映画社の作品のファンにはきっと読み応えのある、知られざるエピソード満載のインタビューです。


『まんだらけＺＥＮＢＵ　１０６号』（まんだらけ出版部刊）
今回の成瀬正祐さんの連載『護美之園』は、ちょっと楽しくもあるエピソードの紹介で
ほっとしました。