東京都美術館で勝又激さんの作品展示
- 2021/10/30
- 06:30
先週末、上野公園内にある東京都美術館に行きました。こちらでは10月24日から30日まで、「南画院展 第74回公募展」が開催されています。
「南画」とは、日本画の一種です。日本画には色彩を豊かに使う絵と水墨淡彩の手法で描く絵の2種類があり、南画とは水墨淡彩で描かれた絵のことです。
水墨淡彩で描かれたということで思い出すのは、昔から古い家屋の床の間などにあったる掛け軸の絵です。あの山水画などのように、中国古来の絵画の影響を引き継ぎつつ、墨の濃淡を基礎にして描いた作品です。
南画の手法は、和紙に墨で描くのが基本です。絵の具も顔彩という日本画用のものだそうです。
この「南画院展 第74回公募展」に、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』や『鋼鉄ジーグ』、『戦国魔神ゴーショーグン』などの美術監督でおなじみの勝又激さんの作品が展示されるということで行って来ました。
会場は地階の入り口から1階に上がって、第2展示室で行われていました。
93点の南画、そして洋画や磁器、写真作品なども展示されています。
数々の墨の濃淡を使った趣のある様々な作品が並ぶ中、第2展示室の奥にある第3室に、勝又さんの作品はありました。
タイトルは「翔びたいけれど」です。
古い時代に掘られた彫像なのでしょうか。描かれている天使の像には、首から上がありません。時の流れとともに、失われてしまったのでしょうか。
かつては輝かしい姿を見せていたであろう彫像は、もの哀しさも感じます。ただ寂しさだけではありません。どこか凛と胸をはり光に向かっている姿は、どことなく力強さも伝わってきます。
また下から絡まる木に咲く明るい花の色から、生命力も感じさせられます。
これこそが、勝又さんが描きたかったテーマなのでしょう。
俳句をたしなみ、墨彩画も描かれる多才な勝又さんの世界は、これからも楽しみです。

勝又激『翔びたいけれど』
「南画」とは、日本画の一種です。日本画には色彩を豊かに使う絵と水墨淡彩の手法で描く絵の2種類があり、南画とは水墨淡彩で描かれた絵のことです。
水墨淡彩で描かれたということで思い出すのは、昔から古い家屋の床の間などにあったる掛け軸の絵です。あの山水画などのように、中国古来の絵画の影響を引き継ぎつつ、墨の濃淡を基礎にして描いた作品です。
南画の手法は、和紙に墨で描くのが基本です。絵の具も顔彩という日本画用のものだそうです。
この「南画院展 第74回公募展」に、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』や『鋼鉄ジーグ』、『戦国魔神ゴーショーグン』などの美術監督でおなじみの勝又激さんの作品が展示されるということで行って来ました。
会場は地階の入り口から1階に上がって、第2展示室で行われていました。
93点の南画、そして洋画や磁器、写真作品なども展示されています。
数々の墨の濃淡を使った趣のある様々な作品が並ぶ中、第2展示室の奥にある第3室に、勝又さんの作品はありました。
タイトルは「翔びたいけれど」です。
古い時代に掘られた彫像なのでしょうか。描かれている天使の像には、首から上がありません。時の流れとともに、失われてしまったのでしょうか。
かつては輝かしい姿を見せていたであろう彫像は、もの哀しさも感じます。ただ寂しさだけではありません。どこか凛と胸をはり光に向かっている姿は、どことなく力強さも伝わってきます。
また下から絡まる木に咲く明るい花の色から、生命力も感じさせられます。
これこそが、勝又さんが描きたかったテーマなのでしょう。
俳句をたしなみ、墨彩画も描かれる多才な勝又さんの世界は、これからも楽しみです。

勝又激『翔びたいけれど』
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